2002 Fiscal Year Annual Research Report
有孔虫殻と海水間における同位体比の非平衡問題と古海洋学への再評価
Project/Area Number |
13440155
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
村山 雅史 高知大学, 海洋コア研究センター, 助教授 (50261350)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 忠道 北海道大学, 地球環境科学研究科, 教授 (60013588)
池原 実 高知大学, 海洋コア研究センター, 助手 (90335919)
安田 尚登 高知大学, 海洋コア研究センター, 教授 (90175646)
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Keywords | 同位体 / 有孔虫 / 海水 / 非平衡 / 古海洋 / 海洋コア |
Research Abstract |
1.有孔虫試料の群集解析と拾い出し 研究船によって採取された浮遊性有孔虫と底生有孔虫を200個体以上拾い出しを行い、各海域での有孔虫の群集解析を行った。その後、優占種を中心にそれぞれの質量を測定し安定同位体用あるいは放射性同位体用の試料として取り出した。安定同位体用・放射性同位体用質量分析計を用いて炭素同位体比を順次測定している。今後、各有孔虫種の炭素同位体比を、海水のそれと比較し、同位体比平衡の「ずれ」を検出する。 2.海水・有孔虫殻の採取と解析 昨年に引き続き、東大・海洋研KH02-4次航海に乗船参加し、海水およびそこに生息している有孔虫を採取する目的で、日本列島周辺の太平洋側とスルー海において試料を採取した。浮遊性有孔虫は、水深7m以浅の海水を約4000L濾過して採取しエタノールで保存し、同時に海水を50ml採取した。底生有孔虫は、マルチプルコアラーを用いて不擾乱海底泥を採取し、ローズベンガルで染色した。同時に海底付近の海水を採水し持ち帰った。現在海水試料から全炭酸の抽出を順次行っている。また、有孔虫試料は、種ごとに拾い出しを行い、群集解析を行っている。今後、質量分析計を用いて同位体測定を行い海水のそれとの比較を行っていく予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] N.Harada, T.Kondo, K.Fukuma, M Uchi, T.Naka, M.Iwal, M.Murayama: "Is amino acid chronology applicable to the estimation of the geological age of siliceous sediments?"Earth Planet. Sci. Lett.. 198. 257-266 (2002)
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[Publications] H.Narita, M.Sato, S.Tsunogai, M.Murayama, ほか: "Opal indicating less productive northwestern North Pacific during the deglacial ages"Geophysical Research Letters. 29. 22-26 (2002)
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[Publications] Y.Igarashi, M.Murayama ほか: "History of Larix forest in Hokkaido and Sakhalin, northeast Asia scince the last glacial"Acta Paleontologica Sinica. 41. 524-533 (2003)