2001 Fiscal Year Annual Research Report
アレイ検出器を用いた赤外レーザー励起スペクトル観測装置の開発と応用
Project/Area Number |
13440181
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
川口 建太郎 岡山大学, 理学部, 教授 (40158861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保園 芳博 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (80221935)
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Keywords | 赤外発光分光 / 赤外アレイ検出器 / レーザー分光 / 赤外半導体レーザー |
Research Abstract |
赤外アレイ検出器の読み出し回路および回折格子型分光系の整備を行った。InSb256×256の赤外アレイ検出器を約58Kに冷却したデュワー内に設置して、COGITO3システムを利用してデータ読み出しを行った。すなわち、ワークステーションで読み出し用クロックパルス波形を作成し、COGITO3を通してアレイ検出器に送った。またバイアス電圧を自作の装置により発生した。各素子からのデータはAD変換器によりデジタル化され、画像メモリーに32ビットバイナリーデータとして蓄積された。それらのデータはワークステーション側に転送され、画像解析ソフトウェアIRAFを利用して解析された。テストとして放電による赤外発光を入射し、検出器系が正常に動作していることを確認した。現在、この検出器を波長範囲1-5μmの測定が可能な回折格子型分光システムと結合する部分の調整を行っている。 開発した赤外アレイ検出器を利用して、レーザー励起スペクトルを観測するために、赤外半導体レーザーが必要となるので、その設置と調整を行った。新たに波長測定用標準ガスセル、波長較正用エタロンを製作・整備した。レーザーダイオードの購入などにより、近赤外領域では波長1.6μm付近、中間赤外領域では波長5μm,16μm領域が測定可能になった。特に波長1.6μm付近ではレーザー出力が12mWと比較的大きい素子が得られたので、本来の目的の励起スペクトル観測に十分適用できることを確認した。
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