2002 Fiscal Year Annual Research Report
大規模行列の新規な数値解析:強制振動子法による超並列処理型アルゴリズム開発およびその高速化と汎用化
Project/Area Number |
13450038
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中山 恒義 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80002236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 弘幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40312392)
矢久保 考介 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40200480)
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Keywords | 強制振動子法 / 大規模行列 / 固有値問題 / 線形応答関数 |
Research Abstract |
本研究は我々が開発した強制振動子法という数値解析法に基づき、この方法は大規模系の「状態密度」および「固有関数」を、従来の種々の方法に比べて格段の効率で計算可能である。量子スピン系、スピングラス、フラクタル格子、電子物性等に応用され、その威力を実証することができた。特に、我々はこの力法が、外力印下における物理系の時間発展を計算していることから、振動数ωの周期的外力にexp(iq・r)の空間変調を与えその応答を計算すると、フーリエ変換を行うことなしにそのまま動的相関関数が得られる。また、この方法は線形応答関数の計算にも適用できる。この方法の最大の利点は、手法がきわめて単純なこと、また運動方程式の時間発展をおっているので物理的イメージがたてやすい。さらに、動的相関関数の計算に要する計算時間は、状態密度の計算と同じオーダーであり、極めて高速であることが実証された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Terao: "Adsorption of colloidal particles on a charged surface : Cluster Monte Carlo simulations"Phys. Rev. E. 65・2. 021405-1-021405-5 (2002)
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[Publications] H.Shima: "Acceleration of the forced oscillator method and its application to a model for glasses"Physica B. 316. 521-523 (2002)
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[Publications] T.Nakayama: "Microscopic buckling as an origin of the boson peak in network glasses"Physica B. 316. 497-499 (2002)
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[Publications] T.Nakayama: "Boson peak and terahertz frequency dynamics of vitreous silica"Rep. Prog. Phys.. 65・8. 1195-1242 (2002)
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[Publications] T.Nakayama: "The role of buckled molecules for THz dynamics of network glasses"J. Non-Cryst. Solids. 307. 73-79 (2002)