2001 Fiscal Year Annual Research Report
材料破壊機構解明のためのリアルタイムフラスタ解析技術の開発
Project/Area Number |
13450042
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 信介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80134469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 聡志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30322069)
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Keywords | フラクトグラフィー / 電子顕微鏡 / フラスタ解析 / 事故調査 / ストライエーション / 延性破壊 |
Research Abstract |
フラスタ解析用高精度ステージの開発(酒井担当) フラスタ解析のリアルタイム解析を実現するための新たな高精度位置ステージを現有システムに導入し、駆動系を含めたシステム開発を行った。上下共役破断面のうちの一方をまず観察し、他方のマッチング個所を高精度位置制御機能により探索する方式とした。観察倍率ごとに、性能を調査したところ、低倍率から高倍率に至るまで、十分な精度で位置制御できることを確認した。 位置制御ステージ・コントロールソフトの開発(泉担当) 計算機の画像処理と連動してリアルタイムに試料のステージ高精度位置制御を実現するために、計算機とステージとの間のコントロールソフトを新たに開発した。 リアルタイムフラスタ解析処理技法の開発(酒井担当) フラスタ解析では、まず一方の破面のプロファイルを取り込んだ上で、これと共役な破面の探索を行う。通常はこの作業に膨大な時間が必要となるところ、本研究で初めて、ステージの制御と画像処理を連動したリアルタイム処理を実現するが、効率よい処理を実現するための技法の基本部分の開発を行った。 金属破断面の特性化(泉担当) 金属の破断面の特徴模様から、破断特性の分類化を計算機判断で自動的に行うための基礎的検討を行った。疲労に特有のストライエーション破面と、延性破壊が混在する破面に対して適用したところ、ほぼ正確にストライエーション部を特定できることが示された。上下破断面の特性化の情報を活用することによって、フラスタ解析に活用することも可能となるため、次年度の課題としたい。
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