2002 Fiscal Year Annual Research Report
可視化技術によるナノ分子膜の動的特性の解明に関する研究
Project/Area Number |
13450065
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
福澤 健二 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60324448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 康司 愛知江南短期大学, 幼児教育専攻科, 講師 (60293651)
三矢 保永 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (10200065)
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Keywords | トライボロジー / 磁気ディスク / 分子膜 / 可視化技術 / エリプソメトリ / エリプソメトリ / 顕微鏡 / 画像処理 |
Research Abstract |
本研究は、磁気ディスク記憶装置やマイクロマシンなど微小機械要素の潤滑技術に必須である、数分子厚さの潤滑膜の動的特性を解明し、ナノトライボロジー技術の確立に関するものである。本研究では、ナノメートル膜厚の潤滑膜の動的な状態を、リアルタイムに画像として直接可視化する技術を確立し、これを用いて潤滑膜の動的特性を解明することを目的とする。特に、産業的にインパクトのある磁気ディスク上の潤滑分子膜の可視化をねらいとしている。本研究では、可視化の方法として最適なものを選択するために、光学的手法のうち汎用性に優れたブリュースター角を利用した方法の検討にリソースを集中し、重点的に研究を進めた。磁気ディスク面上の分子膜の可視化は,従来シリコン基板上の自己組織化膜など分子膜観測に用いられてきたブリュースター角顕微鏡およびエリプソメトリ顕微鏡では、十分なSN比が確保できず困難であることを理論的・実験的に示した。そこで、光学的に像の明暗を反転させ、差分処理をエリプソメトリ顕微鏡と組み合わせた新規な計測法を考案し、像のSN比を数倍程度向上させ、磁気ディスク上の1nmオーダの厚さの分子膜の可視化を可能とした。磁気ディスク装置の潤滑分子膜の膜厚は1〜2nmであるので、本研究の結果は、実用領域の可視化技術の基礎を確立できたことを意味している。さらに、光源としてレーザ光源でなく白色光源を用いることによりさらに像のSN比を向上させ、1Åオーダの分子膜の直接可視化の可能性を示唆する結果を得ており、今後の本研究の展開が期待できる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 野田知博, 福澤健二, 三矢保永: "エリプソメトリー顕微鏡による磁気ディスク表面のナノ分子潤滑膜の可視化"IIP2002 情報・知能・精密機器部門講演会論文集. 37-41 (2002)
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[Publications] 野田友博, 福澤健二, 三矢保永: "差分型イメージングエリプソメトリによる磁気ディスク上の分子膜の可視化"第49回応用物理学関係連合講演会予稿集. No.3. 978 (2002)
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[Publications] Kenji Fukuzawa, Tomohiro Noda, Yasnaga Mitsuya: "Direct visualization of molecularly thin lubricant films on magnetic disks with a digitally enhanced ellipsometric microscope"Asia Pacific Magnetic Recording Conference 2000. CA4-01-CA4-02 (2002)
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[Publications] Kenji Fukuzawa, Tomohiro Noda, Yasnaga Mitsuya: "Direct visualization of molecularly thin lubricant films on magnetic disks with a digitally enhanced ellipsometric microscope"IEEE Transaction on Magnetics. 39,No.2(発売予定). (2003)
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[Publications] 中田旭, 福澤健二, 張賀東, 三矢保永: "白色光源を用いたエリプソメトリー顕微鏡による磁気ディスク上のナノ分子膜の可視化"日本機械学会2003年度年次大会講演論文集. (発売予定). (2003)
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[Publications] 福澤健二他(大津元一, 河田聡, 堀祐和編): "ナノ光工学ハンドブック"朝倉書店. 583 (2002)