2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13450082
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
吉澤 善男 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (00016627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 之貴 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 助手 (20233827)
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Keywords | ナトリウム / プール燃焼 / 対向流拡散火炎 / エアロゾル / 放射伝熱 |
Research Abstract |
溶融ナトリウムの燃焼はその生成物が固相であることに由来して、(1)反応帯に吸込みが存在し、燃焼場の流動形態が変化する、(2)反応帯から固相生成物の拡散、除去の過程が複雑である、(3)固相生成物による放射伝熱が重要な影響を持つ、という基本的な点で従来の基礎燃焼学で広く扱われてきた火炎現象と異なっている。本研究では基礎燃焼学の観点から、滞留する固相生成物による放射伝熱の影響を明らかにすることにより、溶融ナトリウムの燃焼機構を解明することを目的としている。 本年度は3年計画の初年度であり、先ず、ナトリウムプール燃焼で重要なリーディングエッジ部の固相生成物微粒子の挙動を詳細に検討し、さらにそれを吸収射出性媒体とした輸送方程式に基づく厳密な放射伝熱でモデル化した。このモデルを用いてナトリウムエアロゾルの粒径ならびにナトリウムプール表面の放射率をパラメータとして広範な数値解析を行なうことによりナトリウム燃焼における表面燃焼率やプールと火炎の距離に及ぼす溶融ナトリウム温度や雰囲気温度、雰囲気酸素濃度の影響ならびに放射伝熱の効果を明らかにした。 この数値解析により得られた知見を基に溶融ナトリウム表面に形成される火炎を観察するための実験装置を設計・製作した。本装置は、基本的には溶融ナトリウムプール表面の対抗流拡散火炎を観察するものであるが、その特長はプールの外側を対向する一対のハネカムで取り囲み、ハネカム表面にメタンの予混合火炎を形成することによりハネカムに挟まれた空間を制御された放射場とすることができることである。現在はメタンの燃焼条件と空間の温度や空間内の放射強度など、装置の特性を調べる予備実験を行なっているところである。
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