2001 Fiscal Year Annual Research Report
高速・高品質データ転送処理機構を具備した高性能エンドシステムアーキテクチャの研究
Project/Area Number |
13450158
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村田 正幸 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (80200301)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 剛 大阪大学, サイバーメディアセンター, 助教授 (00294009)
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Keywords | Webサーバ / Webプロキシサーバ / 資源管理 / TCPコネクション / データ転送 / メモリコピー / persistentコネクション / HTTP / 1.1 |
Research Abstract |
これまでネットワークの処理速度と比較してエンドホストにおけるデータ転送処理速度は高速であったため、エンドホストがボトルネックとなるような状況は想定されておらず、エンドホストの高速・高機能化に関する研究はあまり行われていない。そこで本年度の研究においては、まずWebサーバのデータ転送処理の高速・高機能化を行うサーバ資源管理方式を提案した。これは、Webサーバに接続されるTCPコネクションの状態(ラウンドトリップ時間、パケット廃棄率)から必要となるメモリ資源量を推測し、各コネクションの状態を考慮した効率的かつ公平な資源分配を行う方式である。また、TCP送信側におけるデータ転送処理高速化のためのメモリコピー回避公式についても提案を行い、それらの有効性をコンピュータ上のシミュレーションおよび実装実験によって明らかにした。 さらに、Webアクセスの仲介を行うWebプロキシサーバに着目し、まずプロキシサーバにおいてTCPコネクションを扱う際の問題点として、ソケットバッファの割り当てに関する問題、およびpersistent TCPコネクションの管理に関する問題を指摘した。さらに、それらの問題点を解決し、Webプロキシサーバの高速・高機能化を実現する新しい資源管理方式を提案した。提案方式はプロキシサーバの特性を考慮したTCPコネクションへの動的なソケットバッファの割り当てアルゴリズム、および資源を浪費するpersistent TCPコネクションを積極的に切断することによって新規コネクションを受理するアルゴリズムから構成される。本年度における研究では、これらの方式の有効性をシミュレーションを用いて検証し、プロキシサーバの特性を考慮した効率的な資源管理を行うことができることを示した。
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[Publications] T.Terai, T.Okamoto, G.Hasegawa, M.Murata: "and Implementation Experiments of Scalable Socket Buffer Tuning"Proceedings of 4th Asia-Pacific Symposium on Information and Telecommunication Technologies (APSITT2001), (国際会議予稿集). (2001)
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[Publications] G.Hasegawa, T.Terai, T.Okamoto, M.Murata: "Scalable Socket Buffer Tuning for High-Performance Web Servers"Proceedings of IEEE ICNP2001 (国際会議予稿集). (2001)
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[Publications] T.Okamoto, T.terai, G.Hasegawa, M.Murata: "A Resource/Connection Management Scheme for HTTP Proxy Servers"IFIP Networking 2002 (国際会議発表予定). (2002)
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[Publications] 岡本 卓也, 寺井 達彦, 長谷川 剛, 村田正幸: "HTTP Proxyサーバにおける動的コネクション管理方式"電磁情報通信学会テレコミュニケーションマネージメント研究会予稿集(国内学会). 47-52 (2001)
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[Publications] 寺井 達彦, 岡本 卓也, 長谷川 剛, 村田正幸: "Webプロキシサーバにおける動的資源管理方式の提案と実装"電磁情報通信学会情報ネットワーク研究会予稿集(国内学会). 25-32 (2002)