2001 Fiscal Year Annual Research Report
ホロニック光情報ネットワークにおけるマルチメディア統合スイッチング方式
Project/Area Number |
13450159
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村上 孝三 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10273731)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 和彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40304018)
戸出 英樹 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (20243181)
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Keywords | CDM / マルチメディア / ルータ / ホロニックネットワーク / Gold符号 / バッファ制御 / モバイルエージェント / Agent Gateway |
Research Abstract |
本研究では、ホロニック光情報ネットワークのマルチメディア統合スイッチングの実現に向けて、1. 光ベースのスイッチング要素技術の確立、2. 電気的処理ベースのスイッチング要素技術の確立、3. 伝達系を支える高度サービス制御方式の確立の3点から研究を推進した。まず、1.に関しては、光CDM(符号分割多重)をベースとする全光スイッチング方式を対象とし、光CDM信号の多重化による相互干渉がビット誤り率に与える影響を定量的に評価した。具体的には、Gold符号、Kasami符号というCDM符号種別や干渉除去処理、誤り訂正符号の適用などの機能付加によるビット誤り率の改善効果の定量的評価を行った。CDM符号別の誤り率分布の性能評価を通して、Gold符号の誤り率の分散がKasami符号に比べて若干大きいことを確認した。また、誤り率の改善のために干渉除去処理を適用した場合の評価と、干渉除去に加えてリードソロモン誤り訂正処理を加えた場合の評価を通して、光CDM伝送によるテラビット級伝送の可能性を示唆した。2.に関しては、超高速ルータを対象としてQoSを考慮したクラス別バッファ制御の実装を目指すため、RAM型バッファの高速かつ柔軟な管理法を提案した。本方式では、バッファ空間をエリア単位で分割する。エリアはパケットサイズ分布に基づき効率的に範疇分けされたタイプ毎に専用に確保・解放され、エリア内パケットサイズの粒度を均一化させる。さらにエリア内ではタイプに応じた固定ブロック単位のアクセスとすることにより、高速処理化を図る。本方式の詳細なアルゴリズムを規定した後に性能評価を行い、既存の固定ブロック格納法と比較して、パケットのブロックへの分割数やパケット廃棄率の両面で、柔軟かつ適応的な性能が得られることを実証した。3.に関しては、将来の高度なネットワークサービス制御を実現するため、モバイルエージェントサービスプラットホーム上のサービス対応の論理ネットワーク構成アルゴリズムを確立すると共に、エージェント移動に関する効率的な移動経路の変更法を提案した。性能評価より、論理ネットワーク構成アルゴリズムでは、アプリケーションレベルの終端ノードをショートカットする経路を効率的に探索することにより、任意のノード間の平均距離を短縮化できることを確認し、移動端末を想定した移動経路変更法では、経路上の総トラヒック量が削減されることを実証した。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] K.Minami, H.Tode, K.Murakami: "Buffer Control Scheme Considering Service Class of Flows"IEICE Transaction on Communications. vol.E85-B no.1. 98-106 (2002)
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[Publications] K.Kinoshita, H.Tode, K.Murakami: "Future Personalized Multimedia Communication Network Composed of Optical CDM Switching and Cooperative Network Maps"IASTED AIC2001. 172-177 (2001)
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[Publications] N.Yamagaki, K.Minami, H.Tode, K.Murakami: "Packet Discarding Scheme Considering both Instantaneous and Historical Use of Network Resources"IEICE Transaction on Communications. vol.E84-B no.8. 2115-2123 (2001)
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[Publications] H.Tokumaru, K.Kinoshita, N.Yamai, K.Murakami: "A Fast and Efficient Dynamic Routing for Inter-Agent Communications"International Conferences on Info-tech & Info-net. Conference D. 73-78 (2001)
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[Publications] 西 章兵, 戸出英樹, 村上孝三: "符号多重ラベルを用いた光スイッチング方式の多重化特性評価"電子情報通信学会技術研究報告. PS2001-60, NS2001-194. (2001)
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[Publications] 神原正義, 谷岡秀昭, 木下和彦, 村上孝三: "マルチキャスト通信における複数のQos要求を考慮したルーチング方式"電子情報通信学会技術研究報告. NS2001-182. (2001)
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[Publications] 山垣則夫, 戸出英樹, 村上孝三: "TCP転送に適したフロー制御型輻輳制御方式"電子情報通信学会技術研究報告. NS2001 IN2001. (2001)
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[Publications] 鈴村幸平, 西 章兵, 戸出英樹, 村上孝三: "光符号ラベルスイッチングにおける符号割当法の検討"電子情報通信学会技術研究報告. PS2001-25. (2001)
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[Publications] 戸出英樹, 高山真司, 鈴村幸平, 村上孝三: "光波長群スイッチング網の提案"2002年電子情報通信学会総合大会. B. (2002)
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[Publications] 高山真司, 鈴村幸平, 戸出英樹, 村上孝三: "光波長群スイッチング網の連続波長群設計法"2002年電子情報通信学会総合大会. B. (2002)
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[Publications] 武田光司, 南 勝也, 戸出英樹, 村上孝三: "インターネットルータにおけるパケットサイズに応じた動的バッファ管理法"2002年電子情報通信学会総合大会. B. (2002)
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[Publications] 細川晃, 木下和彦, 山井成良, 村上孝三: "端末の移動を考慮したユーザ/エージェント間通信方式"2002年電子情報通信学会総合大会. B. (2002)