2001 Fiscal Year Annual Research Report
草地生態系の物質循環機能を考慮した酪農の持続的生産体系とLCA分析
Project/Area Number |
13460093
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
出村 克彦 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (70091551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
甲斐 諭 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (70038313)
波多野 隆介 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (40156344)
寺澤 実 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50003124)
山本 康貴 北海道大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90191452)
永木 正和 筑波大学, 大学院・農林学系, 教授 (90003144)
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Keywords | LCA / 窒素循環 / 環境保全型農業 / 家畜糞尿汚染 / 環境投資 |
Research Abstract |
環境保全型農業への取り組みが進む中で,特に酪農経営においては一層の環境保全対策が求められている。酪農経営は生乳,蓄肉価格の低下,輸入自由化による市場競争の強化で,収益は悪化しているが、収入増加に繋がらない環境投資を導入しなければならない。糞尿汚染対策には,環境保全の上からも不可欠であり,対策による環境汚染の改善の検証が必要となる。 今年度は以下の課題を中心に研究を進めた。(1)家畜糞尿は堆肥化することで廃棄物から資源化されるが,糞尿による土壌汚染,水質汚染等の環境負荷の水準はどの程度か,堆肥化する環境対策により負荷がどの水準に軽減されるかを、網走管内興部町酪農経営法人における物質循環機能(窒素循環)メカニズムを調査した(成果は修士論文としてまとめた)。(2)釧路管内酪農家調査による糞尿汚染を防止する環境投資が,酪農経営の収支に与える影響を,個別経営と法人経営及びフリーストール方式とスタンチョン方式との比較で、更に環境負荷と経営収支の関係を見るために,耕地面積と頭数密度による制限要因を付加して分析した(成果は博士論文としてまとめた)。(3)酪農経営における環境負荷のメカニズムを窒素循環を核とする物質循環系により解明するが,酪農環境投資が地域環境に及ぼす影響を,ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment:LCA)により総合評価を行うが、農業を中心にした既往のLCA分析の研究サーベイをした。これは、報告書にまとめて公表する。
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