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2001 Fiscal Year Annual Research Report

宿主免疫系を修飾するマダニ由来セリンプロテアーゼインヒビター(セルピン)の解析

Research Project

Project/Area Number 13460128
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

小沼 操  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (70109510)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山崎 真大  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助手 (40322846)
大橋 和彦  北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 助教授 (90250498)
Keywords抗ダニワクチン / セルピン / 組み換え蛋白 / マダニ / 吸血阻害
Research Abstract

セリンプロテアーゼは血液凝固、補体活性化をはじめ広く神経・免疫系に作用するなど重要な生理機能をもつ。セリンプロテアーゼインヒビターであるセルピンは、セリンプロテアーゼ活性を制御することにより生体の恒常性の維持を担っている。マダニは宿主に吸血すると約2週間という長期にわたり吸血を行なう。この吸血を促進するためマダニは唾液腺より種々の蛋白質を分泌する。この分泌蛋白のうち主役を担っているのがセルピンと考えられている。このマダニ分泌蛋白質により宿主の免疫系は修飾(免疫抑制、抗炎症作用)され、それがマダニの吸血促進に役立つと同時にダニ媒介性病原体の伝播を助けている。
これまでセルピンはオウシマダニ(Boophilus microplus)に検出されているが性状は不明である。日本の主要なマダニであるフタトゲチマダニ(Haemophysalis longicornis)ではいまだ検出されていない。そこでフタトゲチマダニでセルピンを検出し、その生物性状を明らかにし、これを利用してダニ媒介性病原体の伝播を防ごうとするものである。
まず、他の生物間で知られているセルピン遺伝子内の保存されているアミノ酸配列をもとに設計したプライマーを用いて、H.Longicornis唾液腺抽出RNAを鋳型に3'および5'RACE法を行った。これまでに4つの遺伝子が得られた。これらの遺伝子は他のダニ(Ixodes ricinus)のセルピン遺伝子と高い相同性を示した。このうち1クローンについて大腸菌により組み換え蛋白を発現させ、抗ダニワクチンの可能性について検討したところ若ダニ、成ダニで有意なワクチン効果を認めた。現在生物活性等について検討している。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] Mulenga A.: "Blood meal acquisition by tick; Molecular advances and implication for vaccine development"Jpn. J. Vet. Res.. (in press). (2002)

  • [Publications] 小沼 操: "ダニの分子を用いたダニ媒介性感染症の予防-抗ダニワクチンの開発-"動薬研究. 61. 11-22 (2001)

  • [Publications] Mulenga A.: "Tick-encoded serine proteinase inhibitors (Serpins); Potential target antigens for tick vaccine development"J. Vet. Med. Sci.. 63(10). 1063-1069 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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