2002 Fiscal Year Annual Research Report
ニホンウズラのMHCクラスIIβ領域の分子免疫学的解析
Project/Area Number |
13460135
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
半澤 惠 東京農業大学, 農学部, 教授 (00181032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
椎名 隆 東海大学, 医学部, 助手 (00317744)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
吉田 豊 東京農業大学, 農学部, 講師 (60078227)
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Keywords | ニホンウズラ / 主要組織適合性複合体 / 自然抗体 / Cosmid contig / RT-PCR / 主働遺伝子座 / 免疫臓器 / 末梢リンパ球 |
Research Abstract |
本研究はニホンウズラ(Coturnix japonica)の主要組織適合性複合体class IIβ鎖(MhcCoja IIβ)のhaplotypeと血清中の自然抗体(免疫globulin : lgG)の濃度との関連を明確にすることを最終的な目的とし、おもに高lgG(A)系および低lgG(B)系個体を供試して、1)MhcCoja領域の構造解析、2)機能的遺伝子座の同定、ならびに3)haplotype解析に有用なDNA markerの検索を実施した。得られた成績を纏めると以下の如くである。 1)MhcCoja IαおよびIIβ遺伝子座を含むcosmid contig : Cntig1の全塩基配列:179,985bpを決定し、41個の遺伝子座(含む偽遺伝子座)を同定した。これらのうち、MhcCojaによる抗原提示を補助するTAPBPL、RING3、TAP1、TAP2各遺伝子座、ならびに非古典的MHC class II : DMA・B遺伝子座は、ニワトリMhcB領域と同様の数および配置を示しているが、直接抗原提示に関わるMhcCoja Iα、IIβおよびIV、ならびにNKrおよびLec遺伝子座は極めて高度に重複していることを明確にした。2)MhcCoja IIβに対する共通primerを用いて、免疫臓器および末梢リンパ球由来RNAから得たRT-PCR産物をcloning後、塩基配列を解析し、各配列の出現頻度から主働および微働Coja IIβ遺伝子座とそれらにより構成される5つのhaplotypeを認めた。3)MhcCoja領域に2つのDNA maker : TAPBPL intron4のSL-VNTRおよびCoja-B1のPCR-RFLPsを見出し、これらとMhcCoja IIβのhaplotypeとの関係より、lgG産生に抑制的に機能する遺伝子がMhcCoja領域と連鎖していることを示唆した。
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