2001 Fiscal Year Annual Research Report
GFPレポーターによる脂溶性シグナル分子レセプターの発生・発達における発現動態
Project/Area Number |
13470005
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 賢一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40315932)
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Keywords | 核内レセプター / FRET / 核移行 / HSP90 / リガンド / 細胞内動態 / クロマチンのリモデリング / ヘテロダイメライゼーション |
Research Abstract |
共焦点レーザー顕微鏡によってグルココルチコイドレセプター(GR)とミネラルコルチコイドレセプター(MR)は核内での分布がほぼ同じ領域に認められたため、FRET解析を行った。リガンド添加による時間経過とともにFRETの頻度が増したことから、核内でのリガンド添加によるヘテロダイメライゼーションの形成が強く示唆された。核移行はHSP90と強く関連したいることが明かとなった。さらにインポーティンとGRを同一細胞で共発現させた系で観察すると、リガンド添加によって同じ動きがみられたことから、核移行にはさらにインポーティン系が関与していることが判明した。性ホルモン受容体であるエストロゲンレセプターERも同様の方法で細胞内動態を解析した。また、ER(α、β)やPRなどはリガンドがない状態でもすでに核に分布しており、リガンドが作用すると核内のリセプター分布様相が変化し、ほぼ均一に分布していたレセプターが細かい粒状の斑点状になった。二重免疫染色したところ、ER(α、β)の斑点はRNApolymeraseIIの部位とは一致せず、むしろクロマチンのリモデリングに関る分子であるBrgと一致していた。また、ERαとβはリガンド添加(エストラジオール)によって核内でほぼ同じ部位に存在し、両者によるFRET形成が観察されたことから、これらもヘテロダイメライゼーション化していることが示唆された。 以上から、FRETによってリガンド依存性転写因子である核内レセプター群の分子どうしの相互作用が明らかにされた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Ogawa H.: "Localization of nuclear coactivators p300 and steroid receptor coactivator 1 in the rat hippocampus"Brain Res.. 890. 197-202 (2001)
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[Publications] Nishi M.: "Dynamic changes in subcellular localization of mineralocorticoid receptor in living cells : In comparison with glucocorticoid receptor using dualcolor labeling with green fluorescent protein spectral variants"Mol. Endocrinol.. 15. 1077-1092 (2001)
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[Publications] Chu D.: "Cloning and characterization of LRN, a novel RIMG finger protein that is highly expressed in lung and specifically binds to a palindromic sequence"J.Biol.Chem.. 276. 14004-14013 (2001)
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[Publications] Kawata M.: "Intracellular dynamics of steroid hormone receptor"Neurosci.Res.. 40. 197-203 (2001)
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[Publications] Honjo H.: "Alzheimer's disease and estrogen"J.Steroid Biochem.Mol.Biol.. 76. 227-230 (2001)
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[Publications] Kawata M.: "Subcellular steroid/nuclear receptor dynamics"Arch.Histol.Cytol.. 64. 353-368 (2001)
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[Publications] Kawata M.: "Neuroplasticity, development, and steroid hourmone action"CRC Press, Boca Raton. 405 (2001)