2001 Fiscal Year Annual Research Report
携帯電話等の電磁場で脳腫瘍が発生するか-疫学的研究-
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13470098
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 英佑 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊島 裕子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70328342)
縣 俊彦 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (50147576)
鈴木 勇司 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (30163017)
中村 義之 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (90155870)
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (50106407)
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Keywords | 電磁場 / 小核 / Ames test / 疫学調査 / 磁気共鳴学会 / 体調 / 携帯電話 / 質問紙 |
Research Abstract |
50Hz 40mTの磁場の影響をAmes testで検討したが、特に変化は起きないことが確認された。 また、マウスの骨髄細胞に静磁場(電磁場)が影響を及ぼすか3.0T(48,72時間)、4.7T(24,48,72時間)の場合で検討した。小核の発生頻度は時間に依存しており、磁場強度に関しては4.7Tの方が3.0Tよりも多く小核が発生した。これは静磁場に対するストレス反応、もしくは静磁場の染色体異常誘発性、または紡錘体機能阻害の影響と考えられる。 このように、細菌利用の研究においては影響無しとの結果が得られたが、哺乳動物での実験では影響ありと結論が得られた。次には人への電磁場のリスクを検討する必要が生じる。研究班を組織し、過去の内外の疫学調査の文献を検討し、質問紙を作成した。質問紙は強磁場利用者(作業者)とその対照群用と携帯電話の影響調査用の2種類作成した。調査項目は対象プロフィール、自動車の運転、携帯/PHSの所有、現在の専門分野、現在までに使用した装置・機器(機種、作業従事歴、作業頻度、磁場強度、使用頻度など)、作業中の体調変化(肩こり、のどの渇き、吐き気、食欲など)、長期的体調変化(血圧、飲酒喫煙量、記銘力の変化など)等である。 調査対象者は強磁場利用者(作業者)は日本磁気共鳴学会会員とし調査を開始した。また、その対照群は現在検討中である。携帯電話の影響調査用に関しては、携帯電話利用者と非利用者について学生などを対象として調査を進めている。 今後は対象者を限定した健康診断、血液検査、磁場曝露個人、モニタリング、磁場環境測定などを実施していく。それにより、今までの疫学研究では得られなかった詳細なデータの収集が可能であり、それらを解析することにより、より質の高い正確な研究結果が得られるものと考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y Suzuki, H Shimizu (他5名): "Induction of micronuclei in mice by exposure to static magne tic fields"Mutagenesis. 16・6. 499-501 (2001)
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[Publications] M Ikehata, Y Suzuki, H Shimizu (他3名): "Exposure to a power frequency mqgnetic field(50Hz,40mT)did not cause point mutation in bacteria"Environ.Mutagen Res.. 23. 215-22 (2001)