2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470110
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
木内 喜孝 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20250780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 成一 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (40312574)
上野 義之 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (70282126)
下瀬川 徹 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90226275)
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Keywords | クローン病 / 感受性遺伝子 / 遺伝子多型 / 相関解析 / HLA / TNF-α |
Research Abstract |
クローン病は、主に若年者の消化管をおかす特発性炎症性疾患であり、未だ病因は不明である。しかし、一卵性双生児研究、高家族内発症率から、遺伝的要因の発病への関与が明らかな多因子疾患と考えられている。我々は、クローン病感受性遺伝子座位を特定する作業を行ってきたが、その結果HLA領域の約1.2Mbの範囲のゲノム中にクローン病感受性遺伝子が存在することを報告してきた。そこで、その領域に存在する68個の遺伝子の全エクソン、5'領域について1.多型をシークエンシングで確認する、2.多型部位について、相間解析を行うことを目的とした。平成15年度も、平成13/14年度同様以下のことを行った。1.相関解析用のDNA検体の収集:国の倫理指針の準拠し、患者および健常ボランティアよりinformedconsentを頂き、クローン病患者300名、健常ボランティア260名よりサンプルDNAを調整した。2.多型の同定:68遺伝子の全エクソン、5'領域についてPCR primerを設定した。HLA領域はその進化の過程で遺伝子重複を繰り返してきた領域であり、相同な塩基配列が多数存在していることから、PCR primer作成ソフトでプライマーをselection後、blastを用いて相同配列がないことを確認しながら作成した。その後、30遺伝子について、シークセンス解析を行い、現在多型部位の同定、多型の種類について分析を加えた。3.TNF-α遺伝子プロモーター解析:クローン病感受性遺伝子候補座位を1.2Mbまで特定していたが、その中の68遺伝子中、TNF-αが従来よりクローン病感受性候補遺伝子として有名であった。我々も、TNF-αに注目し以前より解析してきたが、その過程でTNF-αプロモーター多型とクローン病が相関することを見出して報告してきた。そこでプロモーター解析を行った。解析方法は、レポーター遺伝子を用いたプロモーター活性測定、ゲルシフトアッセイである。これらの結果、用いる培養細胞によって、かなり変動が激しいことを確認した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sugimura M, Kinouchi Y, et al.: "CARD15/NOD2 mutational analysis in Japanese patients with Crohn's disease"Clinical Genetics. 63. 160-162 (2003)
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[Publications] Kinouchi Y, et al.: "HLA-B genotype in Japanese patients with Crohn's disease"Dis Colon & Rectum. 46. S10-S14 (2003)