2002 Fiscal Year Annual Research Report
筋芽細胞移植心及び不全心のGap Junctionの再構築に関する研究
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13470148
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Research Institution | Osaka Shoin Women's University |
Principal Investigator |
葛谷 恒彦 大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (80150340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊福 利彦 大阪大学, 医学研究科, 助手 (60322179)
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Keywords | gap junction / 筋芽細胞 / 心不全 / wnt蛋白質 |
Research Abstract |
傷害心筋部位への筋芽細胞移植の有効性や、傷害部位への骨髄由来心筋細胞の出現が報告され、再生による心疾患治療の可能性が注目を集めている。しかし、いずれの報告も心筋細胞としての表現型発現を中心に解析がなされ、ポンプ臓器としての心臓の基本的機能である同期的収縮に関する検討はなされていない。私は心筋細胞間の電気・機械的相互作用をCalcium imagingと電気生理学的手法を用いた方法により解析するシステムを確立した。この系を用いgap junctionを介する心筋細胞の同期性が、心臓の機能において重要であることを示してきた。さらにgap junctionを制御する蛋白質Wntが心筋細胞の形態形成に重要であることも発見した。このように心筋細胞の再生段階におけるgap junction形成がその機能回復に重要であると考えられる。今回、私は心臓の傷害部位への骨格筋芽細胞ないし幼弱心臓細胞の移植を行い、移植細胞と既存心筋細胞との同期性を電気生理学的に検討を加えた。その結果、幼弱心臓細胞との間にはgap junctionを形成し同期性が回復したが、骨格筋芽細胞ではgap junction形成は認めなかった。ドナーの問題もあり心臓再生においては、骨格筋芽細胞を使用することが理想である。今後gap junctionの遺伝子導入を含め細胞移植後の心臓同期性獲得の手段を検討する予定である。
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