2001 Fiscal Year Annual Research Report
超高磁場人体用MRIにおける多核種同時計測法の開発に関する研究
Project/Area Number |
13470192
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 総合研究官 (90125229)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板井 悠二 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30010268)
梅津 豊司 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (00223610)
山根 一祐 独立行政法人国立環境研究所, 環境ホルモン・ダイオキシン研究プロジェクト, 主任研究員 (40182589)
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Keywords | 超高磁場MRI / 多核種計測 / イメージング / スペクトロスコピー / TEM型信号検出器 |
Research Abstract |
静磁場強度4.7Tの超高磁場MRI装置に第3のラジオ波送信系を組み込み、3チャンネルの独立した送信システムを構築した。このとき、平成13年度補助金で購入したラジオ波信号増幅器を用いた。また、信号受信系には4チャンネルの広帯域受信器を装備し、^1H、^<31>P、^<13>C核の独立な送受信を可能とする分光計を整備した。これらの3チャンネルに対して^1H核の共鳴周波数である200MHzの送受信試験を行い、1L生理食塩水ファントム試料に対して各チャンネルでほぼ同等の信号雑音比が得られることを確認した。また、^1H、^<31>P、^<13>C核の同時測定を可能とするために、3核種同調信号検出器の設計を行った。検出器は人体頭部測定を想定し、24個の送信線エレメントを有するTEM型信号検出器を採用した。24エレメントのうち、各8エレメントずつをそれぞれの核種用に同調し、全体で上記3核種に対応する予定で、現在製作を進めている。^1Hチャンネルについては単一核同調信号検出器を用いて基本的なイメージングソフトウェアの試用と最適化を図っている。この結果、高磁場化により、ほぼ磁場強度に比例した検出感度の向上が得られていることを確認した。さらに、イメージングと並んで領域選択^1Hスペクトロスコピーを実現するために、実験動物を対象とするStimulated Echo Acquisition Mode (STEAM)法の研究を行った。この結果、ラット脳150マイクロリットルの選択領域からN-アセチルアスパラギン酸、クレアチン、コリンに加えて、グルタミン酸、アスパラギン酸、タウリン等10種類の代謝物の信号を、極短エコー時間2ミリ秒で測定することが可能となった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] F.Mitsumoti, M.Kumagai: "Proceedings of Nineth Annual Meeting of ISMRM."International Society for Magnetic Resonance in Medicine. 2351 (2001)
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[Publications] 三森文行: "基礎から学ぶMRI"インナービジョン. 187 (2001)