2001 Fiscal Year Annual Research Report
BCL6転座による悪性リンパ腫発症の分子メカニズムの解析
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13470204
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| Research Institution | Kyoto University |
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Principal Investigator |
大野 仁嗣 京都大学, 医学研究科, 助教授 (40263082)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今田 和典 京都大学, 医学研究科, 助手 (20314213)
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| Keywords | BCL6遺伝子 / t(3;16)(q27;p11)転座 / IL-21R遺伝子 / びまん性大細胞型リンパ腫 / プロモーター / IL-21R / BCL6融合mRNA / COS7細胞 / 胚中心 |
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| Research Abstract |
びまん性大細胞型リンパ腫(DLBCL)の20%ないし40%に認められるBCL6転座は、免疫グロブリン遺伝子(Ig)ばかりでなく多様なnon-Ig遺伝子をパートナーとする。我々はt(3;16)(q27;p11)転座におけるBCL6遺伝子のパートナーがinterleukin-21 receptor遺伝子(IL-21R)であることを明らかにした。t(3;16)転座を有するDLBCL細胞株YMとDLBCL症例1012の転座接合部をクローニングし16p11上の切断点を決定したところ、切断点はいずれもIL-21Rの第1イントロンに位置していた。転座の結果、IL-21Rのプロモーター領域がBCL6のそれと入れ替わっていた。BCL6とIL-21Rを含んだBACクローンをプローブとした染色体FISHでは、YMのder(3)に融合シグナルを認めた。YMと1012から抽出したRNAをテンプレートとしてRT-PCRを行うと、IL-21R/BCL6融合mRNAが得られた。t(3;16)転座とBCL6の発現レベルとの関係を明らかにするために、IL-21RのプロモーターとBCL6のcDNAを結合した発現プラスミドを構築しCOS7細胞に一過性導入した。その結果、IL-21R/BCL6導入細胞のBcl-6蛋白の発現レベルはBCL6のプロモーターを導入した細胞のそれより高く、核は蛍光抗体法によって鮮やかな顆粒状に染色された。従って、t(3;16)転座によってBCL6の発現レベルが亢進することが示された。しかし、YM株おけるBCL6の発現はmRNA、蛋白レベルとも低いレベルであった。BCL6は、胚中心B細胞で高発現し、胚中心を離れる際にダウンレギュレートされる。t(3;16)転座を有するB細胞では、胚中心での刺激によってBCL6の発現が一過性にさらに亢進するが、腫瘍化に伴って低下する可能性が示唆された。
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[Publications] Ueda, C., Imada, K., Ohno, H.et al.: "The gene for interleukin-21 receptor is the partner of BCL6 in t(3;16) (q27;p11), which is recurrently observed in diffuse large B-cell lymphoma"Oncogene. 21. 368-376 (2002)
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[Publications] Ueda, C., Ohno, H.et al.: "Establishment and characterization of a new human myeloma cell line, KYδ-1, producing the δ/κ type immunoglobulin"Cancer Genetics and Cytogenetics. 130. 42-50 (2001)
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[Publications] Yonetani, N., Ohno, H.et al.: "Primary mediastinal large B-cell lymphoma: a comparative study with nodular sclerosis-type Hodgkin's disease"International Journal of Hematology. 74. 178-185 (2001)
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[Publications] Yonetani, N.Ohno, H.et al.: "Heterogeneous breakpoints on the immunoglobulin genes are involved in fusion with the 5' region of BCL2 in B-cell tumors"Japanese Journal of Cancer Research. 92. 933-940 (2001)
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[Publications] 大野仁嗣: "悪性リンパ腫の遺伝子診断"日本内科学会雑誌. 90. 172-177 (2001)
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[Publications] Schwab, M.(ed) (分担:Ohno, H.): "Encyclopedic Reference of Cancer (分担:BCL6 Translocations in B-cell Tumors)"Springer-Verlag, Heidelberg. 1000(102-105) (2001)
