2003 Fiscal Year Annual Research Report
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13470330
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
伊藤 晴夫 千葉大学, 大学院・医学研究院, 教授 (20009583)
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Keywords | シスチン尿症 / 原因遺伝子 / rBAT遺伝子 / BAT1遺伝子 / 尿中シスチン排泄量 / 結石再発 / オーダーメード医療 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
シスチン結石患者43名を対象にI型シスチン尿症の原因遺伝子rBATおよび非I型シスチン尿症の原因遺伝子BAT1につき遺伝子解析を行ったところ、rBAT遺伝子に次の5個の変異が見出された。すなわし、L346P(ヘテロ)C673R(ヘテロ),1898insTA(ホモ)、W443stop(ホモ)、1820delTである。また、BAT1変異として次の10個が見出された。 P482L(ホモ)24例、P482L(ヘテロ)4例、G195R+P482L(ダブルヘテロ)1例、R333W+P482L(ダブルヘテロ)1例、R333Q+P482L(ダブルヘテロ)1例、R333Q(ホモ)1例、w69stoP 1例、1105delA 1例、N227D(ヘテロ) 1例、計35例である。なお、2例では両者とも変異が認められなかった。BAT1遺伝子のmissense mutation P482L(PRO 482 to LEU)は35例中の31例(約90%)と高頻度に検出された。BAT1蛋白の細胞質内C末端、すなわちstop codonのわずか6個前の変異によってシスチン吸収機能の低下が起きており、蛋白そのものの構造が変化したというより調節因子との結合が阻害されたと考えられた。これにより管腔側細胞膜へのsorting異常が引き起こされていることが判明した。P482L変異は欧米人の解析症例に全く見られておらず、日本人におけるシスチン尿症のhotspotであることが示唆された。遺伝子変異と臨床所見の関連を検討したところ、I型シスチン尿症は非I型シスチン症例よりも再発頻度が低く、尿中シスチン排泄量も低値であった。遺伝子診断による重症度予測法の確立は既治療例可能となる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 伊藤晴夫, 茂田安弘, 植田健: "シスチン尿症の最近の知見 原因遺伝子の同定からの臨床応用へ"日医雑誌. 130巻第2号. 293-297 (2003)
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[Publications] 伊藤晴夫: "尿路結石症を治す"(株)法研. 190 (2003)