2001 Fiscal Year Annual Research Report
第14番染色体長腕上に存在する急速進行型ヒト腎細胞癌の責任遺伝子同定と機能解析
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13470332
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
岡本 圭生 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (50303780)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉貴 達寛 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (80230704)
岡田 裕作 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (20127062)
小川 修 京都大学, 大学院・医学研究科・器官外科学泌尿器病態学, 教授 (90260611)
金 哲将 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (10204968)
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Keywords | 腎細胞癌 / 第14番染色体 / 癌抑制遺伝子 / 不明熱 / 急速進行症例 |
Research Abstract |
これまでのわれわれの研究結果より、第14番染色体長腕欠失が腎細胞癌の臨床症状としての不明熱発生や特異的悪性進展に関与している可能性を示唆された。平成13年度での研究ではは第14番染色体長腕においてparaneoplastic inflammatory syndrome(PIS)を呈するヒト腎細胞癌急速進行症例を規定する当該分子の同定・機能解析を進めるため既にクローニングされた候補遺伝子の解析をSSCP,sequenceによる変異の有無、CpG siteのメチル化の有無、遺伝子発現について検討を行った。第一の候補遺伝子と考えたIκB(I-kappa B α);14q13についてはexon4,5,6に多型を認めたが明らかな変異は認めず、mRNAの低発現も認めなかった。また同遺伝子のCpG siteのメチル化についても検討を行ったがメチル化を認めなかった。第二の候補遺伝子CDKN3についても同様に明らかな変異、メチル化、低発現を認めなかった。VHL遺伝子の修飾が14qLOHの基盤となっている可能性を考えるためにbisulfite genomic sequencingによるVHL遺伝子メチル化の解析方法を確立したが従来の単一CpG sitesの検索より明らかに高頻度にVHL遺伝子のメチル化の検出に成功した。さらにVHL遺伝子と他の癌抑制遺伝子のCpG sitesのメチル化との相関を検索する中でE-cadherin遺伝子との顕著な相関を見出した(投稿中)。一方、細胞株のCharacterizationにより6株の腎癌由来細胞株(3pLOH+,14qLOH+)と5株の腎癌由来細胞株(3pLOH+,14qLOH-)の選別に成功したため発現遺伝子が14LOHの有無によりどう変化しているかをマイクロアレイで解析準備中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Yuasa T et al.: "Expression patterns of cancer/testis antigens in testicular germ cell tumors and in adjacent testicular tissues"Journal of Urology. 165. 1790-94 (2001)
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[Publications] Takimoto et al.: "Torsion of a spermatocele: a rare manifestation of the spermatocele"Urologia Internationalis. (in press). (2002)