2001 Fiscal Year Annual Research Report
胆道閉鎖症の病因論に関する研究 ―特に細胞間接着が肝内胆管の細胞動態に与える影響について―
Project/Area Number |
13470374
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大井 龍司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50004734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹野 公伸 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50187142)
仁尾 正記 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (70228138)
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Keywords | 胆道閉鎖症 / 細胞間接着 / 初代培養 / 胆管細胞 / differential display |
Research Abstract |
今年度の実績としてはまず、これまで行ってきた、胆道閉鎖症の肝内胆管病変における細胞間接着の関与及びその位置づけについてのヒト肝組織における検討の論文投稿を行った。結果としてPathology International誌に受理され2001年12月号に掲載されました。また同時に行っていた胆道閉鎖症肝内胆管の成熟度の検討の結果も論文投稿を行い、同じくPathology International誌の2001年7月号に掲載されました。 これらの臨床病理組織学的な検討を背景として今回は更に、in vitroでの検討を行ってきました。まずはラット肝からin vitroで検討を行うのに必要な胆管細胞を分離精製することでした。これについては胆管細胞は分離されるものの、その後に引き続いて行う予定である初代培養による検討をするためには質・量共に満足できるものではなく、現在その分離精製するための条件設定を試行錯誤している段階であります。 採取された細胞群を初代培養に供する実験も平行して行われているが、こちらも現在さらに良い培養条件を検討している段階です。その一方、初代培養にこだわらずにcell lineの細胞を用いた検討も同時に計画中であるが、こちらは基礎実験においてかなり正常胆管細胞の性質を欠失している部分が認められ、今後の検討課題と考えています。 このようなin vitroの実験と平行して、in vivoの検討も重要であると我々は考え、胆道閉鎖症の肝組織中のmRNAの発現状態をdifferential displayで検討することも行っており、こちらの方はデータの集積も進んでおり、現在データを解析しつつある段階であることを付記させて頂きます。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ryoji Ohi et al.: "Cytokeratin subtypes in biliary atresia : Immunohistochemical study"Pathology International. 51/7. 511-518 (2001)
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[Publications] Ryoji Ohi et al.: "E-Cadherin, α-Catenin and β-Catenin in Biliary Atresia : Correlation with apoptosis and cell cycle"Pathology International. 51/12. 923-932 (2001)