2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470375
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
神山 隆道 東北大学, 医学部・附属病院, 講師 (50271903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 敏之 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (20197065)
山家 智之 東北大学, 加齢医学研究所, 助教授 (70241578)
大井 龍司 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50004734)
羅 雲 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (40302228)
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Keywords | 形状記憶合金 / 人工肛門 / 便失禁 / 鎖肛 / ブタ |
Research Abstract |
初年度研究目標は、子ブタを用いて腹壁に造設した結腸人工肛門の開閉実験を行い、基礎データの収集とともに、現況デバイスの問題点を明らかにする事であった。以下に述べる実験研究を行い、成果を得た。 1)子ブタに人工肛門を造設後、形状記憶合金を腹壁直下に装着し、実験モデルを作成した。しかし、局所感染とデバイスの断線などのアクシデントにより、長期生存例は得られなかった。短期生存および括約筋の開閉には成功し、人工肛門を形状記憶合金で駆動させるという目的は十分に達成し得た。 2)内圧センサーでのモニタリングは、対象動物であるブタの適性により測定困難であったため、予定を早めて「経皮エネルギー伝達装置による駆動実験」を先行させた。経皮にてコイルによる電磁誘導ならぴに形状記憶合金の駆動が十分可能であること、人工肛門からの排便が可能であることを確認した。 3)形状記憶合金の発熱量を測定し、平行して金属疲労の耐久実験を行った。十分な耐久性を有することが確認された。 4)実験後の筋膜・腹膜などの生体組織の顕微鏡的検索により、生体へのダメ一ジの程度を測定した。熱反応による瘢痕が認められたが、現時点では合金本体からの発熱ではなく、埋め込んだ接続ケーブルやコネクタ部分の熱傷が大部分であった。周辺装置のコーティングと断熱については、さらなる工夫が必要であることが分かった。 以上の研究成果を元に後述する雑誌に成果発表を行った。
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