2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470409
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
依田 正信 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助教授 (70005073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 雄京 東北大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (10206766)
木村 幸平 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (40108551)
今野 龍彦 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80282143)
奥野 攻 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50014080)
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Keywords | )チタン合金 / 陶材焼付前装冠 / 焼付強度 / 熱膨張収縮 |
Research Abstract |
申請者らがこれまで研究を続けてきている、β安定型元素添加による試作チタン二元合金の歯科臨床応用をめざすためには,審美的な要件として,合金に陶材が焼き付けられることが必須であるとの観点から、本研究を進めてきた。本年度は、試作二元チタン合金と市販陶材とのISO-9693規格に準じた焼付強度測定結果について論文発表を行った。 また、陶材焼付用金属としての重要な性質である、加熱冷却時の熱膨張収縮について、ISO規格条件および陶材焼成スケジュール条件それぞれについて測定を行った。その結果、ISO規格による熱膨張係数は、チタン用陶材(デンチン陶材)と純チタンが9.5〜9.7×10^<-6>/℃であったのに対し、試作合金は9.8〜11.3×10^<-6>/℃といずれも純チタンより大きな値となった。また、熱収縮係数もほぼ同様の値となった。この結果から、試作チタン合金の熱膨張収縮により適合した陶材開発の必要性が示唆された。 焼付強度試験の際、試作合金試料の中に変形したものが見られたが、その変形と熱膨張・収縮係数との間に相関は認められなかった。そこで、その原因を探るため陶材と試作合金の熱膨張収縮曲線の定性分析を行った。その結果、変形した合金(Ti-15wt%PdとTi-20wt%Pd)は、焼成後の冷却時、チタン用陶材の軟化温度(Dilatometric softening point)から以下50℃までの温度範囲での陶材との熱収縮係数の差が非常に大きく、またその温度範囲内でα-β変態が起こっていることが判明した。これにより合金はクリープを起こし変形したものと考察できた。本分析結果については2002年IADRにて学会発表した。
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Research Products
(1 results)