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2001 Fiscal Year Annual Research Report

歯科用チタンおよびチタン合金の変色機構の解明と防食

Research Project

Project/Area Number 13470420
Research InstitutionTokyo Dental College

Principal Investigator

小田 豊  東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00085838)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 服部 雅之  東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10307390)
Keywordsチタン / 変色 / 電気化学 / 腐食 / 義歯洗浄剤
Research Abstract

歯科用チタンの変色の原因と推定される溶液として強アルカリ性の義歯洗浄剤が変色の原因となることを明らかにした.更にその詳細について検討するために,変色を生じた義歯洗浄剤およびその成分溶液中でのチタンの電気化学的挙動について測定を行い,これらの溶液中におけるチタンの耐食性を検討した.
[材料および方法]
純チタン板を鏡面研磨したものを使用し,試験溶液としては義歯洗浄剤の中でチタンの変色が認められた赤ピカ(ロート製薬),エヴァクリーン(ネオ製薬工業)の2種と,義歯洗浄剤成分として考えられるNaOH,H_2O_2および比較成分としてKOHを選択した.電気化学的測定には,Potentiostat Model 273 & Corrosion software M352Cと37℃の恒温槽に設置された電解槽を用いた.10分間静置浸漬後の自然電極電位および分極抵抗を測定した.更に動電位分極挙動を測定し,動電位分極曲線での不動態化電位,過不動態化電位,不動態保持電流密度を求め比較検討した.電気化学的測定後の試料についてはSEM観察を行い,自然浸漬による変色試料との比較検討を行った.
[結果および考察]
義歯洗浄剤のエヴァクリーンではコントロールの0.9%NaClと類似した挙動を示すものの,不動態保持電流密度は0.9%NaClより大きな値を示した.NaOH溶液中では-1.0V付近に腐食電位があり,不動態保持電流は10μA/cm^2を示した.H_2O_2溶液中では腐食電位が0.15V付近にあり明確な不動態領域は認められず,連続的に電流密度が上昇し,1.5Vで100μA/cm^2を示した.従って,義歯洗浄剤や強アルカリ成分溶液中ではチタンは不動態化を示すものの,不動態保持電流密度が大きいこと,H_2O_2溶液中では不動態化が生じないものと考えられ,強アルカリ成分と過酸化水素が共存するような義歯洗浄剤中ではチタンの耐食性が著しく低下するものと推定された.

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 阿部智行, 服部雅之, 小田 豊, 他: "義歯洗浄剤によるチタンの変色について"歯科材料・器械. 20, 6. 366-371 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

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