2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13470424
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
宮崎 光治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40050041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 剛 山形大学, 工学部, 教授 (40016738)
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Keywords | スピロカーボネート / メタクリル酸エステル / 可視光線重合 / コンポジットレンジ / 示差走査熱量計 |
Research Abstract |
1.ノルボルネン及びノルボルナングループを側鎖にもつ環状チオカーバメートの開環重合 5,5-(ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エン-5,5-イリデン)-1,3-ジオキサン-2-チオンおよび5,5-(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-エン-5,5-イリデン)-1,3-ジオキサン-2-チオンを合成し,DBU(ジアザビシクロウンデセン)によるアニオン開環重合を行った.その結果,82℃のガラス転移温度を有するポリマーが得られ,そのとき12.3〜12.6%の体積膨張を示した.また,比較対照としたカーボネートは,ガラス転移温度がやや高い(108℃)ポリマーを生成したが,体積膨張はやや小さかった(8.2%). 2.カーボネートメタクリレートおよびそのMMA共重合体の合成と重合 1)1,2-オキソ-5-エチル-5-メタクリロイルオキシメチル-1,3-ジオキサンの合成 トリメチロールプロパン,アセトンジメチルアセタール,メタクリル酸クロライド,エチルホルメートを順次反応させ,反応生成物を精製し,構造確認を行い,白色の結晶物を得た。また,合成したカーボネートメタクリレートは,歯科の汎用のメタクリレート(MMA,1Gおよび3G)に50%以上溶解した. 2)1)で得られたカーボネートメタクリレートとMMAおよびアゾビスイソブチロニトリルの所定量混合し,室温下でメリーゴーランド型の紫外線重合装置を用いて溶液重合した結果,側鎖に未開環のスピロカーボネートを有するポリマー(分子量:4.0-4.7万)が得られた. 3)1)で合成したカーボネートメタクリレートを1Gと40/60,50/50で混合したコモノマーに,シリカフィラーを40-50wt%添加し,カンファーキノン・第3級アミンを加えた可視光線重合を行ったところ,コモノマーのみの重合に比べて,重合速度が促進され,強固な硬化物を生成することが判明した.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Miyazaki, T Fukushima, M.Kawaguchi, T.Endo: "Syntheses and polymerizations of(meth)acrylates haviing a pendant spiro ortho ester and carbonate moieties"Dentistry in Japan. 39. 96-101 (2003)
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[Publications] K.Kakimoto, N.Nemoto, F.Sanda, T.Endo: "Anionic ring-opening polymerization of cyclic thiocarbonates containing norbornene and norbornate groups undergoing volume expansion on polymerization"The Chemical Society of Japan, Chemistry Letters. No.2. 156-157 (2002)