2001 Fiscal Year Annual Research Report
樹状細胞を用いた口腔癌に対する新規免疫療法開発のための基礎的研究
Project/Area Number |
13470443
|
Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
松本 剛一 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (60199867)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大見 寧 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (10318892)
李宇 錫 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (90288085)
|
Keywords | 樹状細胞 / NKT細胞 / CD28 / LFA-1 |
Research Abstract |
DC-NKT細胞刺激におけるアクセサリー分子の関与 ヘルパーT細胞(CD4)は産生するサイトカインによりTh1細胞とTh2細胞に大別される。Th1細胞はIFN-γやIL-2などを産生して細胞性免疫を誘導し、Th2細胞はIL-4やIL-10などを産生して液性免疫を誘導する。Th1細胞とTh2細胞は産生するサイトカインによって互いに抑制し合う関係にある。しかしこのTh1/Th2バランスが崩壊すると重篤な自己免疫疾患(関節リウマチ、多発性硬化症、I型糖尿病などなど)が発症すると考えられている。また悪性腫瘍においてもTh1/Th2バランスの不均衡が報告されている。Th1/Th2細胞の分化には抗原提示細胞である樹状細胞(DC)によるナイーブT細胞の刺激が必須である。またDCはT細胞以外にnatural killer T(NKT)細胞を刺激し、刺激されたNKT細胞はIFN-γとIL-4を産生することで、Th1/Th2バランスに影響を与えていると考えられている。DCのNKT細胞への刺激における副刺激分子や細胞接着分子の関与は明らかにされていない。そこでCD28(副刺激分子)、CD11a(細胞接着分子)ノックアウトマウスからDCおよびNKT細胞をcell sortingし解析したところ、CD28ノックアウトマウスにおいてはIFN-γおよびIL-4産生の低下を認め、CD11aノックアウトマウスにおいてはIL-4のみに産生の増強を認めた。今後CD28およびCD11aのTh1/Th2細胞分化への関与を含め自己免疫疾患発症におけるCD28,CD11aの役割について解析する予定である。
|