2001 Fiscal Year Annual Research Report
頭頸部癌細胞由来マクロファージ活性化抑制因子の解析
Project/Area Number |
13470445
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Research Institution | Matsumoto Dental University |
Principal Investigator |
山岡 稔 松本歯科大学, 歯学部, 教授 (50064671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松浦 隆 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (10298408)
田中 仁 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (50267788)
上松 隆司 松本歯科大学, 歯学部, 助教授 (40203476)
堂東 亮輔 松本歯科大学, 歯学部, 助手 (40329470)
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Keywords | 頭頸部癌 / マクロファージ / 活性化抑制 |
Research Abstract |
1.頭頸部癌細胞におけるα-N-acetyl-galactosaminidase活性の検索 無血清培養液に馴化させた頭頸部癌培養細胞(唾液腺癌細胞、口腔扁平上皮癌細胞)の細胞抽出液と培養上清中の蛋白を回収し、蛋白定量後にクエン酸緩衝液に透析した。これらの抽出蛋白中のEndoおよびExo-α-N-acetyl-galactosaminidase活性を測定した。その結果、唾液腺癌細胞の細胞抽出液と培養上清中のEndoおよびExo両活性は、口腔扁平上皮癌細胞に比べ高い酵素活性を示した。細菌菌体抽出液中の本酵素はpH4.0-5.0で強い酵素活性を示したのに対し、頭頸部癌細胞の細胞抽出液と培養上清中の本酵素活性は、pH4.0-6.0にわたって高い酵素活性を示すことが明らかとなった。また、癌細胞由来の本酵素活性は、中性近傍においても活性を示すことが明らかとなった. 2.α-N-acetyl-galactosaminidase活性を示す蛋白分画の検索 本酵素の特性を検索するため、FPLCを用いたイオン交換カラムクロマトグラフィーで本酵素の分離を試みた.DEAEカラムでは,異なる塩濃度で活性を示すピークが存在した。この活性がみられる各分画を、CMカラムを用いて分離したところ,主にExo活性を示す分画とExoおよびEndoの両活性を示す分画が存在することが明らかとなった.植物(コーヒービーン)や細菌由来の本酵素のほとんどはExo活性であることから、頭頸部癌細胞に由来する本酵素は、Endo活性とExo活性の両酵素活性を有する特徴を示すことが推測された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Uematsu T: "Multidrug resistance gene 1 expression in salivary gland adenocarcinoma and oral squamous-cell carcinomas"International Journal of Cancer. 92(2). 187-197 (2001)
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[Publications] Uematsu T: "P-glycoprotein expression in human major and minor salivary glands"Archives of Oral Biology. 46. 521-527 (2001)
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[Publications] 上松 隆司: "頭頚部癌細胞における抗癌剤耐性機構の解析"口腔組織培養学会誌. 第9巻第1号. 87-88 (2000)