2003 Fiscal Year Annual Research Report
新手法に基づくラジカル環化反応を利用する生理活性化合物の合成
Project/Area Number |
13470469
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
石橋 弘行 金沢大学, 薬学部, 教授 (70028869)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 正彦 金沢大学, 薬学部, 助手 (40277265)
田村 修 金沢大学, 薬学部, 助教授 (30257141)
|
Keywords | メチルチオアミド / エリスリナアルカロイド / アリールラジカル環化反応 / アファノルフィン / マッピシンケトン / ハイポエステスタチン / セファロタキシン / エナミド |
Research Abstract |
1.αーメチルチオアミドを酢酸銅(II)存在下酢酸マンガン(III)で処理することによるエリスリナアルカロイド骨格の新しい構築法に関して,反応機構の解明を目的として詳細な検討を行った結果,カチオンラジカルを含む皮応機構を提出した.また,αーメチルチオアミドをトリフルオロメタンスルホン酸銅(II)存在下酢酸マンガン(III)で処理することによるエリスリナアルカロイド骨格の合成法を天然産エリスリナアルカロイドである3-デメトキシエリスラチジノンの合成に応用した. 2.オレフィン末端に硫黄原子を有する官能基への6-exo選択的アリールラジカル環化反応を利用して,鎮痛作用物質(-)-アファノルフィンの光学活性体の合成を行った. 3.N-(o-ブロモベンジル)エナミドのオレフィン末端に2つの硫黄原子を導入した化合物の5-exo選択的アリールラジカル環化反応とエナミノンの光環化反応を利用して,抗ヘルペスウイルス活性物質マッピシンケトンの合成を達成した. 4.エナミドオレフィンに対する6-endo選択的アリールラジカル環化反応によって生じるラジカルの5-endo型ラジカル環化反応を抗白血病作用物質ハイポエステスタチン1の合成に応用した. 5.エナミドオレフィンに対する7-endo選択的アリールラジカル環化反応によって生じるラジカルの5-endo型ラジカル環化反応を抗腫瘍活性を有するセファロタキシン骨格の合成に応用した.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] 近岡 志保: "Mn(III)/Cu(II)-Mediated OXidative Radical Cyclization of α-(Methylthio)-acetamides Leading to Erythrinanes"J.Org.Chem.. 68. 312-318 (2003)
-
[Publications] 田村 修: "Synthesis of (-)-Aphanorphine Using a S Cyclization"Tetrahedron : Asymmetry. 14. 3033-3041 (2003)
-
[Publications] 加藤 一生: "Total Synthesis of Mappicine Ketone(Nathapodytine B)by Means of Sulfur-Directed 5-Exo-Selective Aryl Radical Cyclization onto Enamides"J.Org.Chem.. 68. 7983-7989 (2003)
-
[Publications] 石橋弘行: "ラジカル環化反応の位置化学の制御と生理活性化合物合成への応用"有合化. 62(印刷中). (2004)