2001 Fiscal Year Annual Research Report
ハロバクテリアの走光性レセプターフォボロドプシンの生物物理化学的研究
Project/Area Number |
13470475
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加茂 直樹 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 教授 (10001976)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鷲見 正人 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30281819)
奈良 敏文 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (30241350)
宮内 正二 北海道大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (30202352)
|
Keywords | 高度好塩菌 / Halobacterium halobium / フォボロドプシン / ファラオニスフォボロドプシン / 走光性 / レチナール / ヒドロキシルアミン / 光化学中間体 |
Research Abstract |
フォボロドプシン(pR)は高度好塩菌の負の走光性のレセプターである.ファラオニスフォボロドプシン(ppR)は高度好塩好アルカリ性菌に存在するpRに相当するレセプターである.pRおよびppRは,膜内で,トランスジューサタンパクを相互作用しており,これらのセンサーが受けた情報はトランスジューサを介して細胞内に伝達される.今年度我々は以下の点を明らかにした. 1)ppRはレチナールを発色団とし,あるリジン残基とジッフ塩基を形成している.このシッフ塩基はヒドロキシルアミン存在下で光照射により,レチナールが外れ,タンパクは脱色する.このヒドロキシルアミンとの反応は,この色素タンパクのMと名付けられている光化学中間体で起こることを明らかにした.トランスジューサタンパクとの複合体では,ヒドロキシルアミンとの反応性が低下する. 2)ppRは光照射下でプロトンの弱い輸送活性を持っている.トランスジューサと複合体を作ると,この活性が消失する. 3)ppRとトランスジューサは界面活性剤の中で複合体を作ることが出来,その解離定数を求める方法を開発した.これにより,この相互作用に対して重要なアミノ酸残基を,種々の変異体を用いて同定することができるようになった.
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Y. Sudo et al.: "Photo-induced proton transport of pharaonis phoborhodopsin (sensory rhodopsin II) is ceased by association with the transducer"Biophys. J.. 80. 916-922 (2001)
-
[Publications] M. Iwamoto et al.: "Selective reaction of hydroxylamine with chromophore during the photocycle of pharaonis phoborhodopsin"Biochim. Biophys. Acta. 1514. 152-158 (2001)
-
[Publications] H. Kandori et al.: "Structural changes of pharaonis phoborhodopsin upon photoisomerization of the retinal chromophore"Biochemistry. 40. 9238-9246 (2001)
-
[Publications] N. Kamo et al.: "Photochemistry and Photoinduced Proton-transfer by pharaonis Phoborhodopsin"Biochemistry (Moscow). 66. 1580-1587 (2001)
-
[Publications] Y. Sudo et al.: "pharaonis phoborhodopsin binds to its cognate truncated transducer even in the presence of a detergent with a 1:1 stoichiometry"Photochem. Photobiol.. 74. 489-494 (2001)
-
[Publications] Y. Sudo et al.: "Association of pharaonis phoborhodopsin with its cognate transducer decreases the photo-dependent reactivity by water-soluble reagents of azide and hydroxylamine"Biochim. Biophys. Acta. 1558. 63-69 (2001)