2001 Fiscal Year Annual Research Report
カルシウム依存的な発現制御系を介した神経細胞活性化と活性化薬剤の検索
Project/Area Number |
13470486
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
津田 正明 富山医科薬科大学, 薬学部, 教授 (80132736)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川原 正博 東京都神経科学総合研究所, 主事研究員 (40224828)
田渕 明子 富山医科薬科大学, 薬学部, 講師 (40303234)
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Keywords | ニユーロトロフィン / 脳由来神経栄養因子(BDNF) / PACAP / カルシウム / 遺伝子発現 / 神経細胞死 / DNAマイクロアレイ / プロテオミクス |
Research Abstract |
本年度は、カルシウムシグナル依存的に活性化される脳由来神経栄養因子(BDNF)とPACAP(Pituitary adenylate cyclase activating polypeptide)遺伝子の発現誘導機構の解析と、カルシウムシグナル応答遺伝子の検索を中心に行った。 1.カルシウムシグル応答遺伝子の検索 新たにenkephalin、galanin、PDGF(platelet derived growth factor)、VIP(vasoactive intestinal polypeptide)、secretin、glucagonなどの分泌性ポリペプチドをコードする遺伝子のCa^<2+>応答性を、マウス小脳顆粒細胞の初代培養系で検討した。その結果、唯一VIPだけが顕著なCa^<2+>応答性を示した。したがって、現在の所、BDNF, PACAP, セクレトグラニンII, PTHrP, VIP遺伝子がCa^<2+>シグナルで活性化されることが明らかとなった。今後、DNAマイクロアレイやプロテオミクスの適用で、新たな遺伝子群の検索が可能と思われる。 2.BDNF, PACAP遺伝子発現制御系の解析 BDNF遺伝子プロモーターIのCa^<2+>シグナルによる活性化には、上流-80付近に存在するCRE, USF-1, -2結合サイトが大きく関わり、実際に転写制御因子CREB, USF-1, -2の関わりが明らかとなった。また、PACAP遺伝子プロモーターでは、上流-200付近のCREを含む領域がCa^<2+>応答に関わっていることが明らかとなった。 以上の結果から、このCa^<2+>シグナル依存的な発現制御系を活性化する薬剤のスクリーニング系の設定が可能となった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Tabuchi, A.: "REST4-mediated modulation of REST/NRSF-silencing function during BDNF gene promoter activation"Biochem. Biophys. Res. Commun.. 290. 415-420 (2002)
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[Publications] Tabuchi, A.: "Novel splice variants of PACAP gene in mouse cerebellar granule cells."Neuroreport. 12. 1181-1186 (2001)
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[Publications] Tabuchi, A.: "involvement of endogenous PACAP expression in the activitydependent survival of mouse cerebellar granule cells."Neurosci. Res.. 39. 85-93 (2001)