2003 Fiscal Year Annual Research Report
マクロファージによるアポトーシス細胞および酸化細胞の糖鎖依存性認識除去の分子機構
Project/Area Number |
13470492
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
別府 正敏 東京薬科大学, 薬学部, 教授 (60114633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平野 和也 東京薬科大学, 薬学部, 講師 (80251221)
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Keywords | マクロファージ / アポトーシス / 酸化ストレス / 細胞認識 / 貪食 / 糖鎖認識 / 生体防御 / CD43 |
Research Abstract |
最終年度の本年度も、アポトーシス細胞および酸化細胞が細胞表面糖鎖を介してマクロファージによって認識・貪食される機構を、アポトーシス細胞側の糖鎖リガンドとマクロファージ側の受容体分子の両面から検討した。 1.アポトーシス細胞側の検討 1)これまでアポトーシスの誘導には専らTリンパ球系細胞株Jurkatを用いていたが、正常のprimary細胞であるマウス脾臓リンパ球を用いた場合でも、Jurkatと同様、アポトーシス初期に一過性に糖鎖を介してマクロファージに認識・貪食されることが判明し、この糖鎖認識機構が生体内でも機能していることが示唆された。 2)アポトーシス初期の細胞表面でマクロファージにより認識される糖鎖はcappingを起こしたCD43の糖鎖であるが、Ca^<2+>イオノフォアを用いて、アポトーシスを誘導することなくCD43のcappingとマクロファージによる認識を引き起こすことに成功し、CD43 cappingが必要十分な条件であることが明らかとなった。 3.マクロファージ表面受容体の検討 アポトーシス初期細胞の糖鎖を認識するマクロファージ表面受容体の候補分子としてすでに見出したp110につき、さらに検討を加え、1)p110はマクロファージだけでなく、単球表面にも発現していること、2)その発現量は細胞分化によって変動すること、を明らかにした。また、3)非マクロファージ細胞の表面にp110の組換え体を発現させると、発現細胞はアポトーシス細胞を糖鎖を介して認識するようになったことから、p110がアポトーシス細胞表面糖鎖を認識するマクロファージの受容体であることが明確となった。
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Research Products
(1 results)