2003 Fiscal Year Annual Research Report
看護ケアの一手段としての代替・相補療法に関する研究
Project/Area Number |
13470534
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大西 和子 三重大学, 医学部, 教授 (30185334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦川 加代子 三重大学, 医学部, 講師 (00273384)
佐藤 芙佐子 三重大学, 医学部, 助教授 (60324505)
吉岡 一実 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 助教授 (70252369)
井村 香積 三重大学, 医学部, 助手 (00362343)
大川 明子 三重大学, 医学部, 助手 (20290546)
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Keywords | がん患者 / 五感刺激(リラクセーションカプセル) / リラクセーション / Y-Gテスト / STAI |
Research Abstract |
平成15年度の研究目的は、入院しているがん患者を対象に代替・相補療法を用いた看護介入を行い、心理的変化、生理学的変化について、さらに性格と心理的変化との関係を明らかにすることであった。倫理的配慮として、対象者が入院している大学病院の倫理委員会の承認を得た後、病棟看護師長から患者を紹介してもらい、本年度の研究計画にそって行なった。 対象者は入院中の患者19名(男性8名、女性11名)、平均年齢53.0歳(SD=16.4)であった。研究内容は介入前に特性・状態不安、YG性格テスト、血圧測定・脈拍などの生理学的測定を行い、20分の看護介入後に状態不安、血圧・脈拍測定などを再度行った。介入前後の状態不安の平均値をt-検定した結果、有意な差があった(p<.001>.また、生理学的変加、性別と不安、年令と不安との関係において有意な差はみられなかった。また、YGの不安定積極型と安定積極型を示した対象者は介入前後の状態不安に有意な差がみられた(t-検定、p<.05>。 アルファ21リラックスカプセルの使用前後で不安尺度得点が減少したことから、心理的なリラックス効果が明らかになった。しかし、生理学的には20分の看護介入(五感刺激)では変化がみられないことが示された。また、性格との関係では不安定や安定しているに関わらず、積極型な対象者においては、リラクセーションは効果があったと言える。本研究において心理的指標との関係は明らかにできたが、今後は介入時間の延長、介入後の測定時間の間隔等を考慮して生理学的側面の効果測定を行なっていくことが必要がある。
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