2002 Fiscal Year Annual Research Report
中等教育における部活動の実態と機能に関する実証的研究
Project/Area Number |
13480055
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西島 央 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助手 (00311639)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 武志 上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70324019)
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Keywords | 部活動 / 新教育課程 / 高校 / 高校生 / アンケート調査 / 社会体育 / 学社融合 |
Research Abstract |
平成14年度は、第一に、新教育課程実施前の高校における、生徒の部活動への関わり方と考え方、学校生活の様子、進路選択、友人関係などの特徴を把握するために、13年度末に実施した生徒対象のアンケート調査の分析・考察を行った。第二に、新教育課程が実施された中学校に関して、(1)クラブ活動の廃止に伴う部活動のあり方や学校生活の変化の様子、(2)主に運動部活動を中心に進められている学校間連携や合同部活動、社会教育・社会体育との連携や移行を目指す学社融合や地域連携などの取り組みの実態を検討するために、東京都区部と静岡市の中学校2校において、定期的な聞き取り調査と学校観察を行った。また上記の取り組みに関して先進的な実践を行っている地域や学校での聞き取り調査と学校観察もあわせて行った。 高校生対象のアンケート調査から得られた知見は次のとおりである。 第一に、学校の諸場面へのコミットメントと学校適応の関係を検討し、コミットメントのパターンによって学校適応の度合いが違っていること、パターンは学業成績とは独立して学校適応に影響を与えていること、各パターンの分布割合は学校タイプによって違っていることが明らかになった。第二に、出身家庭の状況とスポーツ・文化的活動との関連を検討し、高校の部活動以外の場でスポーツ・文化的活動に関わるのは恵まれた出身家庭の者が多いこと、現在所属する部の活動についてもスポーツ・文化的活動一般についても恵まれない出身家庭の者ほど学校の部活動に依存する傾向があること、スポーツについてはなかでも中学校の部活動の比重が大きいことを明らかにした。第三に、部活動に参加しないことのもたらす影響について検討し、退部した生徒は、アルバイトに従事する程度で、外をぶらつく時間が増え、必ずしも部活動に対置できる活動を見いだせていない一方、高校へ通う目的意識もトーンダウンし、部活動継続者に比べ、「卒業が目的」という消極的な目的の支持が増えていることが明らかになった。
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Research Products
(2 results)