2002 Fiscal Year Annual Research Report
ごみ焼却施設周辺のダイオキシン類による健康影響を評価する統計モデル
Project/Area Number |
13480072
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Research Institution | National Institute of Public Health |
Principal Investigator |
丹後 俊郎 国立保健医療科学院, 技術評価部, 部長 (70124477)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岡 和枝 国立保健医療科学院, 技術評価部, 室長 (50091038)
緒方 裕光 国立保健医療科学院, 研究情報センター, 室長 (50185500)
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Keywords | ダイオキシン / ポアッソン分布 / スコア検定 / モンテカルロシミュレーション / GIS |
Research Abstract |
前年度に決定された研究プロトコールにしたがって、ダイオキシン類による健康影響に関する総合的な解析を行うための統計モデルの検討とデータの準備を行った。 「焼却施設からの距離」を曝露の主要な代替変数とした施設周辺の疾病の超過リスクの検出に関して、ごみ焼却施設の煙突から排出されるダイオキシン類の最大着地濃度分布を考慮して、従来の方法に比較して検出力の高い新しい方法を提案し、統計学に関する国際学術雑誌Statistics in Medicineに掲載された。また、周辺地域のがん死亡率の経年的変化に基づく新しい健康影響評価のための方法を、該当する焼却施設が稼動を開始した時期、ダイオキシン類の排出負荷量、施設からの方角など距離以外の要因も考慮に入れた柔軟な統計モデルを英国王立統計学会主催の国際統計学会で発表(招待講演)した。 本研究で検討した手法を利用して、焼却施設周辺の悪性新生物死亡の超過リスクの存在を検討するために使用する死亡データ、人口データ、市区町村・ゴミ焼却施設の地理的位置(緯度・経度)情報を収集し解析するための解析システムをGIS(Geographical Information System)ソフトを利用して構築した。この作業のためのデータ入力作業と膨大な計算の一部は業務委託を行った。
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