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2002 Fiscal Year Annual Research Report

超短パルスレーザー照射による固体-プラズマ遷移状態の生成とその光学物性の研究

Research Project

Project/Area Number 13480123
Research InstitutionThe University of Electro-Communications

Principal Investigator

米田 仁紀  電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教授 (00210790)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) MORE Richard  電気通信大学, 核融合科学研究所・企画情報センター, 教授 (50321617)
Keywords超短パルスレーザー / 高密度プラズマ / 複素屈折率 / ポンププローブ / 輸送過程 / フォノン緩和 / 強結合プラズマ / 電子イオン衝突周波数
Research Abstract

昨年度、実験構成としては基本的な反射率のみを高いS/N比で測定可能なシステムを構築してきたが、今年度では、本格的な複素光学定数評価のために、射入射光学系を含んだエリプソメトリック・ポンププローブ計測系を構築した。これをプラズマが発生できる程度の強度でポンプ・プローブ計測するのは世界初である。
計測系では1ショットで反射光のストークスパラメータが評価できるように偏光子と波長板を組み合わせた4検出器構成を用いた。それぞれの検出器信号はゲートボックスカー積分器により切り出され、平均化され、高いS/N比での計測が可能なようになっている。
一方、光学定数を求める方法として、この4つの検出信号の各々の比をとることで、それと、理論的に計算される強度比からと比較することで決定を行った。この場合、もし、固体表面のわずかなプラズマの影響を無視できればフレネルの公式から複素誘電率まで見積もることが可能になる。測定金属としては、当初もっともこのような実験でもっとも多く使用されているアルミニウムを用いたが、その薄膜は通常の光学コートを行っても純粋なアルミニウムの値にスタート時にはならなかった。そこで、酸化の影響が無い金で測定を行った。
結果として、金は常温状態ではλ=745nmの金赤外域の光に対してDrudeモデルでよく記述できる。これがレーザーによる温度上昇により、沸点近傍まではDrudeモデルの衝突パラメータが温度ともに上昇する説明が可能な様に変化している。このことは、前述した方法で得られた複素誘電率の実部は変化せず、虚部のみが時間とともに線形に変化をしていることからも明らかであった。一方、沸点後には実部も変化を始めたが、ポンプレーザーの照射強度が弱い場合には負の傾きに、強度が上昇するに従い、傾きが負から正へ向かうことが明らかになった。
一方、膨張するプラズマの考慮も入れた評価を行うために、断熱膨張し、イオン化した金属が再結合を起こす状態を解き、さらにこれとマックスウエル電磁波伝播方程式をカップルさせたシミュレーションコードを開発した。得られた時々刻々の実験データと計算結果を整合させることで、膨張している金の光学定数の決定が初めて可能となった。
また、これら解析によって、このような高密度、比較的低温のプラズマ中では自由電子がキャプチャーされ、負イオンとなっている可能性があることも示唆されるようになってきた。
今後、この計測システムを利用してシステマティックに金属のパラメータを測定し、固体-プラズマ遷移における遷移領域の誘電特性だけでなく、その輸送モデル、また抵抗率モデルで問題となっている議論にデータを供給するとともに、この研究で新に見つかった正負プラズマ状態の応用研究も発展させる予定である。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] R.M.More, H.Yoneda: "Atomic Processes and High-Power Radiation"AIP conference Proceeding 634,Science of Superstrong field interactions. 634. 139-146 (2002)

  • [Publications] H.Yoneda: "Introduction Physics related to ultra-short-pulse laser plasma"AIP conference Proceeding 634,Science of Superstrong field interactions. 634. 372-379 (2002)

  • [Publications] H.Yoneda, S.Ohta, K.Ueda, R.M.More: "Study of optical properties of ultra-short-pulse laser heated material"SPIE Proceeding : 3^<rd> Int. Syn. On Laser Precision Microfabrication. 4830. 447-451 (2002)

URL: 

Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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