2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480172
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
奥本 正昭 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (50100186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 雅一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (40181458)
杉本 憲治 大阪府立大学, 農学生命科学研究所, 教授 (40196746)
森 展子 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (90100221)
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Keywords | 放射線発がん / リンパ腫 / マウス16番染色体 / DNA2本鎖切断修復 / 発がん感受性遺伝子 / PCR / マイクロサテライト・ローカス / 遺伝子多型 |
Research Abstract |
放射線発がんの過程で感受性に関わる遺伝子を明らかにするため、BALB/cHeAとSTS/Aとのコンジェニックマウスを作成して、X線分割照射誘発胸腺リンパ腫の実験系を用いた。16番染色体には発がん感受性を変える二つの遺伝子座が存在した。セントロメア近くにマップされる発がん感受性遺伝子座はアポトーシス感受性遺伝子座ともオーバーラップする。この遺伝子座が、DNA二本鎖切断修復とVDJ組み換えに必須のDNA-PKcs遺伝子近傍に存在することから、DNA-PKcs遺伝子がこの感受性の候補遺伝子であるかどうか検討した。 DNA-PKcs遺伝子の中央付近とカイネースドメイン近傍にアミノ酸置換をもたらす塩基配列の違いを認めた。近交系マウス14系統のDNA-PKcs遺伝子のPCR産物は、制限酵素消化とSSCPによってBALB/c型とSTS型とに分かれ多型を示した。STS型DNA-PKcsはBALB/c型の5-10倍高い酵素活性を示した。 DNA-PKcsの遺伝子型がSTSホモのマウスはBALB/cに比べ放射線リンパ腫に低感受性であった。以上のように、DNA-PKcsの多型に基づく活性の違いがBALB/cとSTSとの間の放射線リンパ腫感受性差の要因の一つであると考えられた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Mori, N. et al.: "A susceptibility locus for radiation lymphomagenesis on mouse chtomosome 16."J.Radiat.Res.. 41巻. 367-372 (2000)
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[Publications] Mori, N. et al.: "Variations in Prkdc encoding the catalytic subumit of DNA-dependamt protein kinase (DNA-PKcs) and susuptibility to radiation-induced apotosio and lyms genesi"Oncogene. 20. 3609-3619 (2001)