2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480172
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
奥本 正昭 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (50100186)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古田 雅一 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助手 (40181458)
杉本 憲治 大阪府立大学, 農学生命科学研究所, 教授 (40196746)
森 展子 大阪府立大学, 先端科学研究所, 講師 (90100221)
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Keywords | 放射線発がん / Atmヘテロ欠損 / 乳がん / DNA2本鎖切断修復 / 発がん感受性遺伝子 / PCR / マイクロサテライト・ローカス / p53KOマウス |
Research Abstract |
Atmとp53ヘテロ欠損マウスにおける乳癌の発生を調べ、両遺伝子の発がんへの寄与を解析した。さらに乳癌のヘテロ接合性の消失(LOH)を調査し、がん抑制遺伝子の領域を推定した。 1.BALB/cHeA-p53^<KO/+>KとMSM/Ms-Atm^<KO/+>を交配したF_1雌マウスに5GyのX線を照射したところ,乳癌はp53^<KO/+>Atm^<+/+>マウスでは33%,p53^<KO/+>Atm^<KO/+>マウスでは61%に発生した.しかし,p53^<+/+>Atm^<+/+>マウス及びp53^<+/+>Atm^<KO/+>マウスでは乳癌は発生しなかった. 2.放射線照射したマウスにおける乳癌の発生は20週から38週経過の期間に集中し,それらの遺伝子型はすべてp53がヘテロであった. 3.ゲノムワイドのLOHスクリーニングより5番,8番,9番,10番,11番,12番染色体において比較的高頻度のLOHが観察された. 4.8番染色体についてLOHを調べたところ,D8Mit45(40cM)から8Mit120(61cM)までの領域において高頻度のLOH領域を発見した.この領域はヒトの乳癌でがん抑制遺伝子の存在が強く示唆されている16q22-23に相当する. 5.12番染色体には少なくとも2つの高頻度のLOH領域が存在した. 6.セントロメア側の広いLOH領域では,その頻度は66%に達した.他方はD12Mit28(52cM)からD12Mit279(53cM)に至る領域で,そのLOH頻度は59%であった. 7.9番染色体ではD9Mit20(61cM)において20%の低い頻度のLOHが観察されただけである. 8.10番染色体では,D10Nds3(30cM),D10Mit12(56cM)においてそれぞれ48%,40%の比較的高い頻度のLOHが観察された. 9.53^<+/KO>マウスに発生した乳癌41例中40例(98%)においてp53の野生型アリルが消失しており,乳癌発症にp53の機能喪失が主要な役割を演じていることを示している.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mori, N. et al.: "Preferential induction of mammary tumors in p53 hemizygous BALB/c mice by fractionated irradiation of a sub-lethal dose of X-rays"J.Radiat.Res.. 44. 149-154 (2003)
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[Publications] Ogawa, S. et al.: "Allelic loss analysis of lymphomas induced in Fas-heterozygous deficient mice"J.Vet.Med.Sci.. 66. 97-102 (2004)
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[Publications] 梅迫ら: "Atmおよびp53ヘテロ欠損マウスの乳癌におけるがん抑制遺伝子領域の解析-乳癌の発生状況とアリル消失領域のゲノムワイドスクリーニング-"乳癌基礎研究. 13(印刷中). (2004)
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[Publications] 飯賀ら: "Atmおよびp53ヘテロ欠損マウスの乳癌におけるがん抑制遺伝子領域の解析-9,10,12番染色体における解析-"乳癌基礎研究. 13(印刷中). (2004)
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[Publications] 森ら: "X線分割照射したp53ヘテロ欠損BALB/cマウスにおける乳腺腫瘍の高発生"乳癌基礎研究. 13(印刷中). (2004)
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[Publications] Mori, N. et al.: "Analysis of susceptibility to radiation-induced tumors : Prkdc, a candidate modifier of lymphomas"Mol.Meak.Radiat.Cell Response & Conar Dev.. 1. 54-59 (2003)