2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480174
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木下 晋一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50029253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大井 俊彦 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (40223713)
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Keywords | アゾ色素 / 脱色分解 / Aeromonas sp. / Trichoderma sp. / オレンジII / コンゴーレッド |
Research Abstract |
染色工業や印刷工業などで多用されるアゾ染料の廃棄物の脱色・分解を生物学的な処理方法で行なうため、効率よく脱色分解する微生物を広く自然界から探索した。アゾ色素はオレンジIIおよびコンゴーレッドを用い、これらを嫌気的および好気的条件下で効率よく脱色・分解する微生物を広く探索した。その結果各種の微生物を単離でき、その中で最も早く脱色できる菌株として細菌1株と糸状菌1株を選抜した。嫌気的条件下でオレンジIIを脱色する細菌はAeromonas sp.Aer2-1株と同定した。他方、好気的条件下でコンゴーレッドを脱色する糸状菌は、Trichoderma sp.HOT11019株と同定した。 アゾ色素脱色のための両菌株の培養条件を検討したところ、Aeromonas sp.Aer2-1株は微生物の増殖のために好気的な培養を行い、その後酸素制限下でオレンジIIの脱色を行なう2段階のプロセスが効率的に脱色を行なうことが明らかとなった。脱色の最適条件は12時間好気培養を行なった後、脱色を酸素制限下とすることでオレンジIIを2日間で750ppmの濃度まで完全に脱色することができた。 他方、好気的に分解脱色するTrichoderma sp.HOT11019株の最適条件を検討したところ、培養24時間でオレンジII濃度が300ppmまでは完全に脱色した。また繰り返し培養では、最大3時間で90%以上の脱色を示すまでに短縮することができた。
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