2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480215
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
須藤 和夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (20111453)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
昆 隆英 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (30332620)
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Keywords | ミオシン / 滑り運動 / プロセッシブ運動 / モーティリティーアッセイ / 遺伝子組換え |
Research Abstract |
アクチンフィラメント上をプロセシブな滑り運動する単頭ミオシンを探し出すことを目的に、ヒトゲノムデータベースを検索した。ヒトのミオシンスーパーファミリーのなかで、構造予測からみて単頭ミオシンである可能性が高い、ミオシンIIIA、ミオシンIIIB、ミオシンIXについて、その滑り運動特性を検討するため、まず、その全長cDNAをヒトcDNAライブラリーから単離した。これをバキュロウイルス-昆虫細胞発現系に持ち込み、全長蛋白質、モータードメインのみを含むフラグメント等を発現させた。このときに、全長型ではカルモジュリンを共発現し、ミオシンのIQ配列に結合させた。それぞれのミオシンは昆虫細胞内で充分量発現したが、かなりの部分が不溶性画分にきて、可溶性分画の蛋白質量が生化学的解析には不十分であった。それぞれのミオシンあるいはミオシンフラグメントのC末端にはmotilityアッセイのためにmycタグを融合してあるので、少量の可溶性分画をmyc抗体を敷き詰めたガラス表面に流し、ガラス上で目的蛋白質をアフィニティー精製するという方法で、motilityアッセイを試みたが、アクチンフィラメントの動きは確認できなかった。これまでの問題点は、発現蛋白質が不溶性になる傾向が強いことなので、今後は、GST融合蛋白質としてミオシンあるいはミオシシフラグメントを発現させるなどして、可溶性のものを増やすことを試みる。なお、最近になって、ミオシンIXが、単頭プロセッシブミオシンであることが他のグループによって発表されたので、今後は、ミオシンIIIA、IIIBに力を注ぐ。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Sasaki, N., Ohkura, R., Sutoh, K.: "Dictyostelium Myosin II Mutations That Uncouple the Converter Swing and ATP Hydrolysis Cycle"Biochemistry. 42. 90-95 (2003)
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[Publications] Suzuki, Y, Tani, T., Sutoh, K., Kamimura, S.: "Imaging of the fluorescence spectrum of a single fluorescent molecule by prism-based spectroscopy"FEBS Letters. 512. 235-239 (2002)