2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13480296
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
仁木 登 徳島大学, 工学部, 教授 (80116847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柿沼 龍太郎 国立がんセンター東病院, 呼吸器科, 医長
松井 英介 東京チェストコンファレンス, 代表世話人
河田 佳樹 徳島大学, 工学部, 講師 (70274264)
藤井 正司 東芝ITコントロールシステム, 部長
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Keywords | マイクロCT / 肺病変 / 画像診断 / X線病理 / 肺の微細構造 |
Research Abstract |
我々は、摘出標本を対象にして5μmの空間分解能を持つマイクロCTのプロットタイプを研究開発した。これによってX線病理世界で正常構造やがんなど異常構造を微細に観察することを可能にした。本研究では、本マイクロCTを国立がんセンター東病院に設置して病院内で摘出した肺病変の標本を撮影し、X線3次元画像所見ならびに医学的評価を実施する。この中で、肺病変の3次元画像データベースを構築し、肺病変の質的画像特徴や進展度特徴を調査解析して、新しいX線画像診断法の確立を目指す。 本年は(1)肺がん標本のCT撮影実験、(2)3次元画像の解析表示ソフトウェア、(3)マイクロCTの高性能化について進めた。 (1)は標本を3次元撮影するのに実験機であると休みなしで半日必要とする。ミクロレベルの計測であるために温度上昇などによるわずかな変化によって正確な3次元画像を得ることが困難である。2cmx2cmx2cmの標本で2-4GBと大容量となる。実験のノウハウによって解決しながら標本撮影を増やしている。 (2)は肺の微細構造を表現している3次元画像の解析表示ソフトウェアを研究開発する。表示ソフトウェアは画像空間を自由にフライスルーしたり。必要な形態情報は計測定量化できる対話型システムを開発している。また、正常構造やがん構造の形態的特徴を解析することを進めており、微細構造を解明中である。 (3)は(1)でも説明したように撮影実験がより早く簡単に実施できるCT装置の研究開発を進めている。現行装置は2次元検出器にimage intensifierを用いているために画像歪み補正が必要である。また、標本台を回転させているために高速回転になると標本が微動する可能性がある。そこで、検出器にフラットパネルを用いて撮影系を自由転式とする装置の開発を進めている。
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[Publications] 松井英介, 仁木登等: "顕微鏡CTによる肺野末梢腺癌の形態解析"臨床放射線. 47・1. 100-108 (2002)
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[Publications] 仁木登, 河田佳樹等: "マイクロCTで肺の微細構造を見る"電子情報通信学会誌. 85・10. 732-735 (2002)
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[Publications] 仁木登, 森山紀之: "CADによる肺癌診断"日獨医報. 48・1(印刷中). (2003)
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[Publications] Noboru Niki: "Lung Cancer Diagnosis Using CAD (Invitation presentation )"The Seoul International Workshop for Computer-Aided Diagnosis. (In press). (2003)
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[Publications] 監修 末舛恵一(分担執筆): "肺癌の最新医療"先端医療研究所. 400 (2003)