2003 Fiscal Year Annual Research Report
海面上での乱流変動法による物質・エネルギーフラックス自動計測システムの開発
Project/Area Number |
13554014
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Research Institution | OKAYAMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
塚本 修 岡山大学, 理学部, 教授 (40027298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 徹 岡山大学, 環境理工学部, 助手 (10304338)
米谷 俊彦 岡山大学, 資源生物科学研究所, 教授 (00025412)
大滝 英治 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (40033120)
石田 廣史 神戸大学, 海事科学部, 教授 (60031473)
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Keywords | 海面フラックス / 大気海洋相互作用 / 海面熱収支 / 二酸化炭素 / 物質循環 / 渦相関法 / 乱流フラックス / 船上観測 |
Research Abstract |
海面上での乱流変動法による物質・エネルギーフラックス自動計測システムは,昨年度に引き続いて,海洋科学技術センターの海洋地球観測船「みらい」で稼動している。今年度は「みらい」の航海が南半球一周航海となっているため,通常では取得できない貴重な海域のデータを取得することができた。 これまでに蓄積されたデータについて,まずデータの品質を選別した。観測条件が適当でない場合,また計測器のノイズ等が大きい場合を削除して,良い品質のものを選別する,いわゆる「品質管理」に重点をおいた解析を行った。この条件設定には様々な試行錯誤を繰り返しながら,また,陸上観測で行われている手法も参考にしながら進めてゆき,ほぼ実用的なものにまとめることができた。 この品質管理は主にオフラインでデータ解析した結果を中心に行ったが,航行中の船上でのリアルタイム処理の中で,オフライン処理に相当する結果を速報値として得ることも試行的に行っている。このリアルタイムデータについても,オフラインデータと対比しながら,その有用性・品質について検討を行い,オンラインプログラムの改良を図った。 これらのデータ処理の後に,海域ごと・季節ごとの海面フラックスの変動について,バルク法との対応も含めて考察した。また,クローズドパス渦相関法についても並行して検討を重ね,時定数の補正を行うことで現行のオープンパス渦相関法を補完する可能性に目途がついた。 これらの研究成果を総合的にまとめるとともに,次のステップへの展開として渦相関法の結果をより確実なものにするために,プロファイル法,スペクトル法などとの対比を行うべく,準備を進めている。
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[Publications] Tsukamoto Osamu: "On-board eddy flux measurement of CO2 over Arctic Ocean"Proc.4th International Workshop on Global Change : Connection to the Arctic 2003(GCCA4). 43-47 (2003)
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[Publications] Tsukamoto Osamu: "CO2 eddy flux measurement over sea surface"Proc.of International Workshop on Flux Observation and Research in Asia. 46-47 (2003)
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[Publications] 近藤 文義: "渦相関法による大気-海洋間の二酸化炭素フラックス測定"第7回みらいシンポジウム予稿集. 97-98 (2004)
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[Publications] 高橋 聡司: "海面上における熱エネルギーと二酸化炭素の乱流フラックス連続測定"第7回みらいシンポジウム予稿集. 99-99 (2004)
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[Publications] 谷口 大介: "クローズドパス法による地表面CO2フラックスの評価"日本気象学会関西支部例会講演要旨集. 102. 9-12 (2004)
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[Publications] 高見 仁佑: "観測船「みらい」を用いた海面乱流フラックスの連続測定(2)"日本気象学会関西支部例会講演要旨集. 102. 40-43 (2004)