2002 Fiscal Year Annual Research Report
単一細胞内の化学過程可視化のための分子認識プローブの開発
Project/Area Number |
13554030
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅澤 喜夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 守俊 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00323501)
小澤 岳昌 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (40302806)
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Keywords | 蛍光プローブ分子 / 蛋白質スプライシング / ミトコンドリア / エストロゲン / GFP |
Research Abstract |
単一細胞内の化学過程,即ち生理活性物質の量と分布,及びそれに続く情報変換・増幅過程を"可視化"すること-単一細胞内での目的物質の空間分布,動態,及び絶対量を定量的に評価すること-を目的とし,非破壊的な直接動的状態観測を行うための新しい分析試薬と検出法の開発を行った.さらに開発した分析試薬及び検出法を胴いて,オルガネラ局在新規蛋白質の同定あるいは環境化学物質の高速スクリーニングへの応用研究を行った. 1.ミトコンドリアに局在する蛋白質を同定するプローブ分子を開発した.プローブを連結した被検蛋白質がミトコンドリアに輸送されると,ミトコンドリア内でプロテインスプライシング反応により緑色蛍光蛋白質(GFP)が形成されることを氷示した.更に開発したプローブにcDNAライブラリーから作製した未知の蛋白質を連結し,ミトコンドリア蛋白質を網羅解析する手法を開発した.新規ミトコンドリア蛋白質を同定することに成功した(Nature Biotech.,21,287-293(2003)). 2.エストロゲンとエストロゲンリセプター(ER)との結合とそれに続くDNAとの結合により環境化学物質をスクリーニングする方法を開発した.DNAを固定化したガラススライド上に,大腸菌発現系により調製した黄色蛍光蛋白質(YFP)-ER及びエストロゲンを添加し,エストロゲン依存的にDNAに結合するERの量を蛍光強度により測定した.ビスフェノールA等の環境化学物質を高速スクリーニングできることを示した(Anal. Sci.,in press).
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Ozawa et al.: "A Genetic Approach to Identifying Mitochondrial Proteins"Nature Biotech. 21. 287-293 (2003)
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[Publications] S.B.Kim et al.: "A Screening Method for Estrogens Using an Array-Type DNA Class Slide"Anal. Sci.. (in press).