2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555042
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Research Institution | TOKYO UNIVERSITY OF SCIENCE |
Principal Investigator |
吉本 成香 東京理科大学, 工学部・機械工学科, 教授 (80096718)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 俊哉 日本電産コパル電子(株), リーダー
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Keywords | 動圧型空気軸受 / スパイラル溝 / レーザスキャナ / 真空 / 風損 |
Research Abstract |
本研究では、小型化が可能で、騒音のない高速回転レーザスキャナの開発を目的とする。本研究では、ポリゴンミラーの風切り音による騒音をなくすために、動圧型空気スラスト軸受のスパイラル溝を粘性真空ポンプとして利用する。これによりハウジング内の圧力を0.1気圧以下にまで低下させ、ミラーをほぼ真空に近い空間中で回転させることにより、風切り音をほとんど消滅させることができる。一方、小型化については、スパイラル溝付き動圧型空気スラスト軸受に真空ポンプ機能と回転軸支持機能を同時に持たせる構造を提案することにより可能にしている。 ここでは、このようなスキャナモータを実際に製作し、その騒音低減効果を実測するとともに、スキャナとして満たすべき性能を、実験的に明らかにすることにより、その有効性を確認する。さらに、量産化に際して必要となる種々の加工誤差のスキャナ性能への影響を理論的に明らかにすることにより、提案するスキャナの設計手法を確立することを目的とする。 今年度は、以下のようなことを行った。 1.前年度に求めた計算結果をもとに、レーザスキャナの形状・寸法を決定し、実際のレーザスキャナ装置の製作を行った。製作したレーザスキャナは耐摩耗性を考え、軸・軸受材料ともにセラミックスとした。 2.製作したレーザスキャナの動作確認を行った結果、30000rpmで安定に回転し、さらにはハウジング内圧力を0.5気圧まで低下させることができた。 3.レーザスキャナにレーザ光を照射し回転性能試験を行い、ジッタ、面倒れなどを測定した。この試験により、製作したレーザスキャナモータが、実用上、十分に使用可能な性能を持つことを確認した。 4.本研究により、高速回転が可能でかつ非常に静寂なスキャンモータの実現が可能であることが示された。
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Research Products
(1 results)