2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555050
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
丸山 茂夫 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (90209700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 洋一郎 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60111473)
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Keywords | 炭素ナノチューブ / 水素吸蔵 / 単層ナノチューブ / レーザーオーブン / FT-ICR質量分析装置 / 生成機構 / 分子動力学法 |
Research Abstract |
オーブン-レーザー蒸発炭素ナノチューブ生成装置を試作し,電気炉で1200℃程度に加熱した500Torr程度のアルゴンガス雰囲気化での金属添加炭素棒(Ni/Coそれぞれ0.6at%)のレーザー蒸発(Nd : YAG レーザー)による単層炭素ナノチューブの生成を試みた.生成された試料について,ラマン散乱分光、走査型電子顕微鏡,工学部附属総合試験所の透過型電子顕微鏡を用いて検討し,おおよそ30%程度の割合で単層炭素ナノチューブを含むことを明らかとした.また,アモルファス炭素やフラーレンなどを除去するために過酸化水素水溶液を用いた精製実験を行い,量は極めて少ないが比較的高純度な単層炭素ナノチューブの精製にも成功した.さらに,単層ナノチューブ生成の中間生成物を現有のFT-ICR質量分析装置にて解析し,オーブンレーザー法による生成と全く同じNiやCoを含んだ炭素材料の試料をレーザー蒸発させることによって,炭素が30〜60原子と金属原子数個を含む正イオン及び負イオンのクラスターが観察された.負イオンクラスターの一酸化窒素との反応実験により,金属原子はクラスターの外側に付着したような幾何学形状であることが示唆された.また,単層炭素ナノチューブによる水素吸蔵特性に関しては,単層炭素ナノチューブのバンドル(7本)と水素分子を含む系での分子動力学法シュミレーションによって,物理吸着によって可能な水素吸着量の見積もりを試みた.この結果,単層炭素ナノチューブによる水素吸蔵量は液体窒素温度77Kにおいては,米国エネルギー省(DOE)が自動車用燃料電池の水素吸蔵材料の目標として掲げる重度密度6.5wt%程度の値となるが、常温においては,1wt%以下と極めて低くなってしまうことが明らかとなった.
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[Publications] M.Kohno: "FT-ICR Studies of Laser Vaporized Clusters from Ni/Co and Ni/Y Loaded Graphite Samples"Physica B. (掲載予定). (2002)
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[Publications] 丸山茂夫: "単層カーボンナノチューブの生成とメカニズム"放射線化学. (掲載予定). (2002)
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[Publications] 丸山茂夫: "カーボンナノチューブによる水素吸蔵"応用物理. 71巻・3号. 323-326 (2002)
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[Publications] S.Maruyama: "Molecular Dynamics in Formation Process of SWNTs"Molecular Crystals and Liquid Crystals. (掲載予定). (2002)
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[Publications] S.Maruyama: "FT-ICR Reaction Experiments and Molecular Dynamics Simulations of Precursor Clusters for SWNTs"Perspectives of Fullerene Nanotechnology. 131-142 (2002)
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[Publications] Y.Shibuta: "Molecular Dynamics Simulation of Generation Process of SWNTs"Physica B. (掲載予定). (2002)