2002 Fiscal Year Annual Research Report
ナノメートル分解能の三次元座標測定機の改良と精度評価手法の確立
Project/Area Number |
13555070
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高増 潔 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (70154896)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古谷 涼秋 東京電機大学, 工学部, 教授 (50219119)
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Keywords | ナノメートル計測 / 三次元座標測定機 / ステージ / 精度評価 / 形状測定 |
Research Abstract |
1.nano-CMMのプロトタイプの改良 前年度の詳細設計に基づいて,低熱膨張材料を用いてnano-CMMの新しいプロトタイプを製作した.主な改良点は以下の部分である. (1)全体の部材として低熱膨張材料(低熱膨張鋳鉄)を用いた. (2)スケール部分には,低熱膨張ガラスを用いた分解能10nmのスケールを使用した. (3)駆動系として,フリクションドライブ機構を用いた. 2.nano-CMMの移動ステージの評価 製作され移動ステージに対して,以下の試験を行いその性能を評価した. (1)スケールとしてナノメートルスケールシステム,プローブとして三次元プローブシステムを使ったシステムを評価した. (2)各軸のヨーイング,ピッチング,ローリングなどの回転の影響を調べた.結果として,真直度40nm,繰り返し精度10nmを達成できた. (3)オプティカルフラットおよび非球面レンズの測定により,形状測定機としての能力を評価した. 3.nano-CMMの温度ドリフトの評価 温度ドリフトの評価を行った. (1)通常の恒温室の条件で温度ドリフトを評価し,1度あたり200nmの温度ドリフトがあることが分かった. (2)温度をより安定させるケースを適応することで,0.1度あたり20nmの温度ドリフトに押さえることができた. 以上の実験より,提案したnano-CMMの方式が,一般的な恒温室+特別なケースという環境で,十分実用化できる実現可能性が証明できた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] I.Misumi, S.Gonda, T.Kurosawa, Y.Tanimura, N.Ochiai, J.Kitta, F.Kubota, M.Yamada, Y.Fujiwara, Y.Nakayama, K.Takamasu: "Comparing Measurements of 1D-Grating Samples Using Optical Diffraction Technique, CD-SEM and nanometrological AFM"Proc. Euspen2002. 2. 517-520 (2002)
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[Publications] M.Abbe, K.Takamasu: "Modelling of Spatial Constraint in CMM Error for Uncertainty Estimation"Proc. Euspen2002. 2. 637-640 (2002)
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[Publications] M.Hiraki, K.Enami, K.Takamau, S.Ozono: "Omni-Directional Obstracle Detection"J. Europian System Automations. 36・9. 1221-1234 (2002)
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[Publications] 川合知二, 高増潔: "図解 ナノテク活用技術のすべて"日本工業調査会. 56-58 (2002)