2001 Fiscal Year Annual Research Report
III族窒化物半導体量子ドットLED・レーザの開発研究
Project/Area Number |
13555083
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
田中 悟 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (80281640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 春典 日立電線(株), アドバンスリサーチセンター, 副センター長
只友 一行 三菱電線工業(株), フォトニック研究所, 主席研究員
熊野 英和 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (70292042)
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Keywords | 量子ドット / 紫外線LED / LD / アンチサーファクタント / 窒化物半導体 / 空間配列 |
Research Abstract |
紫外線域の発光デバイスの実現のために,材料としてはIII族窒化物半導体,構造としては電子の3次元閉じ込めが可能な量子ドット構造を用い,LED・レーザーを作製することを最終目的としている.特に,本年度は量子ドット作製手法として我々が提案している窒化物表面の原子レベル構造改質法である「アンチサーファクタント法」を用い,SiC基板や汎用基板であるサファイア上でのGaN(InGaN)量子ドットの構造制御(サイズ・密度等)を試みた. 本年度は以下にあげる結晶成長技術・基礎物性の解明を重点的に行なった. (1)ドットのサイズ・密度の制御 高輝度のLED/LDのためには,高密度・均一サイズの量子ドットが必要である.成長メカニズムの研究によりサイズ・密度は自在に制御できるようになった.また,ドットサイズの均一性は特にLDへの応用に当たっては大きな問題であるが,AlGaN(GaN)下地表面のステップ構造の最適化により改善されると考えられた.ステップ構造は,薄膜中の螺旋転位によって大きく影響を受けることがわかり,またその螺旋転位の密度を減少させるためにSiC基板の原子レベルでの平坦化が重要であることがわかった. ドットサイズの均一化の試みとして下地窒化物表面のステップバンチング制御を試み,ステップ端におけるドット成長を実現(テラス上でのランダムなドット成長を抑制),1次元配列したドットの作製に成功した.この手法によりドットのサイズ分布は減少した. (2)量子ドットの光物性の解明 サイズ制御されたドットの光物性を評価した.ドットのサイズ分布の減少に対応したスペクトル幅の減少が認められ,光学特性の改善のためには空間的なドットの位置制御が非常に重要であることが示唆された.
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