2001 Fiscal Year Annual Research Report
ワイドギャップ半導体SiCを用いた高耐圧・超高効率・高速パワーMOSFET
Project/Area Number |
13555094
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木本 恒暢 京都大学, 工学研究科, 助教授 (80225078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須田 淳 京都大学, 工学研究科, 助手 (00293887)
松波 弘之 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026035)
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Keywords | シリコンカーバイド / パワーデバイス / MOSFET / 酸化膜 / 半導体界面 / チャネル移動度 |
Research Abstract |
本研究では、高い絶縁破壊電界を有するワイドギャップ半導体SiC(シリコンカーバイド)を用いたMOS界面制御とMOSFETの作製を行った。以下に本年度に得られた主な成果をまとめる。 1.SiC MOS界面物性の制御 (1)研究者が提唱した新しい面方位であるSiC(112^^-0)面を用いると、反転型MOSFETのチャネル移動度が15倍以上改善される。この原因を明らかにするためにMOS界面準位の分布をコンダクタンス法、低温および高温での容量-電圧測定により求めた。SiC(112^^-0)では、導電帯近傍の界面準位密度が、従来のSiC(0001)面に比べて約一桁小さいことが判明した。 (2)SiC(112^^-0)のMOS界面特性が酸化膜形成条件に非常に敏感であること、MOS界面準位密度のエネルギー分布がSiCポリタイプに依存しないことを明らかにした。 2.SiC高耐圧MOSFETの作製 (1)デバイスシミュレーシーンにより、RESURF構造を用いた横型SiCMOSFETの特性解析を行った。同耐圧のSiデバイスと比べると、SiCではRESURF長が10分の1でよいので、オン抵抗を二桁も低減できることが分かった。しかしながら、ゲート酸化膜直下の電界を十分低くしないと、酸化膜が絶縁破壊するという問題点を見出した。 (2)エピタキシャル成長とイオン注入技術を駆使して、国内初のSiC RESURF MOSFETを試作した。耐圧700V、オン抵抗0.6Ω6m^2、しきい値電圧1.5Vという良好な特性を得た。今後は、素子の微細化によるオン抵抗の低減が課題である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Kimoto: "Chemical vapor deposition and deep level analyses of 4H-SiC(112^^-0)"Journal of Applied Physics. 89. 6105-6109 (2001)
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[Publications] T.Kimoto: "Recent progress in SiC epitaxial growth and device processing technology"Material Science Forum. 353-356. 543-548 (2001)
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[Publications] T.Kimoto: "Interface states of SiO_2/SiC on (112^^-0) and (0001)Si faces"Material Science Forum. 353-356. 627-630 (2001)
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[Publications] T.Kimoto: "Reduction of doping and trap concentrations in 4H-SiC epitaxial layers grown by chemical vapor deposition"Applied Physics Letters. 79. 2761-2763 (2001)
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[Publications] T.Kimoto: "Remarkable lattice recovery and low sheet resistance of phosphorus-implanted 4H-SiC(112^^-0)"Applied Physics Letters. 80. 240-242 (2002)
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[Publications] T.Kimoto: "Low-loss, high-voltage 6H-SiC epitaxial p-i-n diode"IEEE Transactions on Electron Devices. 49. 150-154 (2002)