2003 Fiscal Year Annual Research Report
多様な機器のネットワーク上への協調的統合を実現する機能拡張型実時間分散OSの研究
Project/Area Number |
13555112
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Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
丸山 勝巳 国立情報学研究所, ソフトウェア研究系, 教授 (60280533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
計 宇生 国立情報学研究所, ソフトウェア研究系, 助教授 (80225333)
橋爪 宏達 国立情報学研究所, 情報メディア研究系, 教授 (40172853)
安達 淳 国立情報学研究所, ソフトウェア研究系, 教授 (80143551)
児玉 和也 国立情報学研究所, 実証研究センター, 助教授 (80321579)
日高 宗一郎 国立情報学研究所, 情報基盤研究系, 助手 (70321578)
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Keywords | マイクロカーネル / コンポーネント / マルチサーバー / OS / アクティブオブジェクト / L4 |
Research Abstract |
OSは、システムの機能・性能ならびにプログラム開発の難易度を大きく左右する。特に制御システム等の分野では、要求条件が多様、込み入ったハードウェア制御、融通性の高い分散処理が必要などのため、汎用OSでは不十分であり、適切なOSが求められている。これに応えるために、以下を特徴とするOSの研究を行っている。 (1)要求に応じて自律モジュールをプラグインすることで容易に機能追加を可能とする。 (2)プロセッサ依存部階層(マイクロカーネル)、OSサービス階層(サーバー階層)、APL階層からなり、各機能はメッセージでのみやり取りする強固なモジュール構造。 (3)融通性の高い分散処理・広域連携処理のサポート。 プロセッサ制御を行うマイクロカーネルには、Karlsruhe大学(独)で設計されたL4-kaを採用した。その上に論理メモリ管理機構、ファイル機能、ネットウーク機能などをそれぞれ独立したユーザレベルプロセスとして構築した。メモリ管理手法を変えた2種類(L4minix-E及びL4minix-S)を実装した。従来,これらの機能はOSカーネルとして実装されていたが、本OSではドライバも含めてユーザレベルプロセスであるため、多様な機能を容易に実装できる。強固なモジュール化にも関わらず、性能低下は十分少ないことが実測された。WEBサービス(HTTPD)等の応用プログラムも動作している。 なお、ソースプログラムはhttp:://research.nii.ac.jp/H2Oで公開している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] A.Hidaka, K.Kodama, K.Maruyama, H.Hasizume: "Multiserver OS for control systems : its structure and intertask messaging efficiency"Electronics and Communications in Japan. 87・5. 20-28 (2004)
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[Publications] K.Maruyama, R.Ozaki, S.Hidaka, K.Kodama: "A component-oriented OS for network service systems"Proc of Asia-Pacific Symposium on Information and Telecommunication Technologies. 551-556 (2004)
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[Publications] 横山和俊, 乃村能成, 谷口秀夫, 丸山勝巳: "応用プロジェクトの走行モード変更機構"情報処理学会 OS研究会. 2004-〜S-95. 25-32 (2004)