2002 Fiscal Year Annual Research Report
マンモグラフィーの次世代計算機支援診断システムの開発
Project/Area Number |
13555115
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
小畑 秀文 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 教授 (80013720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 義裕 岩手大学, 工学部, 講師 (80293009)
縄野 繁 国立がんセンター, 東病院・放射線部, 部長
清水 昭伸 東京農工大学, 大学院・生物システム応用科学研究科, 助教授 (80262880)
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Keywords | マンモグラフィー / 計算機支援診断 / CAD / 乳がん / 検診 / スクリーニング / 乳房X線像 |
Research Abstract |
乳房X線写真解析に基づく乳がん診断支援システムは腫瘤影検出システムと微小石灰化クラスタ検出システムの2つのサブシステムに分かれる。本研究ではこれら2つのサブシステムの高度化を進め、従来の診断支援システムの性能の大幅向上を目指した。 腫瘤影検出システムにおいては、従来システムで用いられている腫瘤影判別のための特徴量の見直しを行った。すなわち、総計で500個弱の多数の特徴量を検討対象とし、それらの中からROC曲線下面積を評価基準としたときの逐次選択法に基づく最適組み合わせの導出を行った。さらに多量のデータを用いた判別実験によってその特徴量セットを用いたシステム性能の検証を実施した。その結果、得られた最適特徴量セットを用いることにより、従来システムの真陽性率を保持した状態で偽陽性陰影検出率をほぼ半減できることを示し、高度化を達成した。また、逐次選択法では検討対象となる特徴量の数が増えると計算量が膨大になり、実際には適用不可能となる。そこで、逐次選択法で得られる特徴量セツトとほぼ同等の性能を有する特徴量セットを高速に求める新しい手法についても検討をすすめ、その有効性を示した。 微小石灰化クラスタ検出システムにおいては、個々の石灰化像についての真偽判定プロセスを導入し、偽陽性陰影の大幅削減を狙いとしたシステム開発を進めた。真偽判定にはウェーブレット変換を適用した画像から得られる各種の特徴量を用いることとした。選択手法としては逐次選択法を用いた。実験から、従来システムの真陽性率を保持した状態で偽陽性検出率を80%以上削減できることを示し、大幅なシステム性能の向上を実験的に確認した。 以上より、本研究により、腫瘤影検出システムおよび微小石灰化クラスタ検出システムの両者の性能の大幅向上が達成できたものと考えられる。
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Research Products
(12 results)
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[Publications] 魏軍, 萩原義裕, 清水昭伸, 小畑秀文: "勾配ベクトルの点集中性フィルタの特性解析"電子情報通信学会論文誌. Vol.J84-D-II, No.7. 1289-1298 (2001)
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[Publications] Hidefumi Kobatake: "CAD system as a second reader -present and future-"Proc.Korea-Japan Joint Conference on Bio-Medical Engineering. 131 (2001)
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[Publications] 魏軍, 萩原義裕, 小畑秀文: "胸部X線像処理による腫瘤影検出システムの開発"Medical Imaging Technology. Vol.19, No.6. 468-476 (2001)
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[Publications] Rajalida Lipikorn, Akinobu Shimizu, Yoshihiro Hagihara, Hidefumi Kobatake: "A modified exoskeleton and its application to object representation and recogntition"IEICE Trans.on Inf.& Syst.. Vol.E85-D, No.5. 884-896 (2002)
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[Publications] 水澤信忠, 萩原義裕, 清水昭伸, 小畑秀文, 武尾英哉, 縄野繁: "乳房X線像における粗大石灰化像の抽出法と偽微小石灰化クラスタ削減への応用"Medical Imaging Technology. Vol.20, No.3. 203-211 (2002)
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[Publications] R.Lipikorn, A.Shimizu, Y.Hagihara, H.Kobatake: "3D Modified Exoskeleton and Its Applications for Shape Recognition"Proc.of ICASSP. IV-3568-IV-3571 (2002)
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[Publications] M.Nemoto, J.Wei, S.Furuya, Y.Hagihara, A.Shimizu, H.Kobatake, S.Nawano: "Optimal feature set for detection of breast tumors on mammograms -preliminary study -"Proc.of IWDM. 328-333 (2002)
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[Publications] J.Wei, Y.Hagihara, A.Shimizu, H.Kobatake: "Optimal image feature set for detecting lung nodules on chest X-ray images"Proc.of CARS. 706-711 (2002)
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[Publications] Y.Hanzawa, A.Shimizu, H.Kobatake, K.Miyakawa: "Development of a computer aided diagnosis system for three dimensional breast CT images"Proc.of CARS. 788-793 (2002)
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[Publications] B.Tsagaan, A.Shimizu, H.Kobatake, K.Miyakawa: "An Automated Segmentation Method of Kidney Using Statistical Information"Proc.MICCAI. Part I. 556-563 (2002)
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[Publications] 古屋早知子, 魏軍, 萩原義裕, 清水昭伸, 小畑秀文, 縄野繁: "特徴量選択による乳房X線像上の悪性腫瘤影判別能力の改善と選択基準の評価"電子情報通信学会論文誌. Vol.J86-D・II, No.5. 587-597 (2003)
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[Publications] R.Lipikorn, A.Shimizu, Y.Hagihara, H.Kobatake: "A Modified Exoskeleton for 3D Shape Description and Recognition"IEEJ Trans.of EIS. Vol.123,No.2. 292-300 (2003)