2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
13555128
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
廣瀬 壮一 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (00156712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木本 和志 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (30323827)
ウェッジウィックレマ アニール C 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (10323776)
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Keywords | 非均質異方弾性体 / 波線理論 / 境界要素法 / 遠方近以 / 逆散乱解析 / 空洞形状再構成 / 開口合成法 |
Research Abstract |
本研究は,超音波シミュレーション解析技術を開発して非均質異方弾性体に対する超音波非破壊検査の精度と効率化の向上を図ろうとするものである.本年度は3年計画の第2年目として,1.非均質異方弾性体に対する波線理論の開発と境界要素法との結合,2.異方弾性体に対する逆散乱解析法の開発,3.実験と解析の比較を行った.得られた主な結果は以下の通りである. 1.非均質異方弾性体に対する波線理論の開発と境界要素法との結合:異方弾性体の基本解の遠方表現を水-固体の界面における反射・透過問題や自由表面での反射問題に拡張して,非均質異方性材料における波線理論の基礎を開発した.また,波線理論と境界要素法の結合を行って,欠陥近傍の散乱問題と境界での反射・透過問題を同時に取り扱えるプログラムを開発した. 2.異方弾性体に対する逆散乱解析法の開発:異方弾性体の散乱波の遠方表現を利用して,ボルン近似による逆散乱解析を行い,異方弾性体中の空洞欠陥の形状再構成のための解析プログラムを開発した.等方性体の場合と同様に,遠方での散乱波から空洞形状が良好に再現できることが数値シミュレーションによって示された. 3.実験と解析の比較:異方性鋼材に対して,水浸超音波法によって得られた超音波計測データを用いて逆散乱解析を行い,鋼材中の空洞形状の再構成を試みた.計測上の制約があるため,完全な欠陥形状の再現はできなかったが,従来の開口合成浩と比較して精度の高い空洞形状の推定が行えることが示された.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Hara, S.Hirose: "Inverse scattering analysis for a defect in a plate"Review of Progress in Quantitative Nondestructive Evaluation. 21. 91-98 (2002)
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[Publications] N.Rattanasuwannachart et al.: "Effects of acoustical anisotropy of steel plates on ultrasonic testing"第51回理論応用力学講演会講演論文集. 139-140 (2002)
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[Publications] S.Hirose, N.Rattanasuwannachart, Ch.Miki: "Change of ultrasonic velocities in thickness direction and prediction of velocity propagating in horizontal axes of rolled steel plate"Proc. 2nd Int. Conf. Struct. Stability and Dyn.. 134-143 (2002)
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[Publications] 藤原 千織, 永田 泰昭, 廣瀬壮一: "異方性厚板鋼に対する超音波探傷試験の遠方場解析"応用力学論文集. 5. 881-886 (2002)
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[Publications] 廣瀬 壮一, 伊藤 智啓: "超音波の伝播解析技術と高精度欠陥検査への応用"内部欠陥検出高精度化に向けた研究開発. 13-20 (2002)
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[Publications] S.Hirose, A.Izumi: "BEM ANALYSIS OF CRACK GROWTH IN ANISOTROPIC SOLIDS"Proc. of 4th RSID. (in print). (2003)