2001 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルス吸着タンパク質を用いた下水処理水からの病原ウイルス除去技術の実用化
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13555145
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
大村 達夫 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30111248)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 徹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (10302192)
栗原 和枝 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (50252250)
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| Keywords | ウイルス吸着タンパク質 / ポリオウイルスI型 / 抗原決定基 / アフィニティクロマトグラフィ / イオン交換クロマトグラフィ / ELISA法 / 活性汚泥細菌 / 尿素 |
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| Research Abstract |
病原ウイルスは活性汚泥によく吸着することが知られているが,この吸着には汚泥フロック中のタンパク質が大きく関与している.本研究は,この病原ウイルスに吸着親和性を持つ活性汚泥タンパク質を分離してクローニングを行い,水中病原ウイルス除去技術に利用することを目的としている.
まず活性汚泥細菌を好気培養した後,細菌外膜上のタンパク質を尿素により抽出した.次に,ポリオウイルスI型のカプシドタンパク質における抗原決定基を人工的に合成したものをアフィニティクロマトのリガンドとし,抽出タンパク質の中からウイルス吸着タンパク質(Virus-Binding Protein:VBP)を分離した.分離されたVBPに対しアフィニティクロマトグラフィと同条件でイオン交換クロマトグラフィを行ったところ,分離されたVBPのほとんどすべてがアフィニティクロマト運転時に負に荷電していたことが明らかとなった.アフィニティクロマト運転時において固定化ペプチドも負に荷電していることから,VBPと固定化ペプチドの結合は静電的な斥力を上回る強固な結合であることが推測された.さらに,ELISA法によりVBPのポリオウイルス粒子吸着能力を試験したところ,ポリオウイルスとは何の生理的関係のない牛血清アルブミンと比べ,約300倍の吸着活性を有していることが明らかとなった.また,水中ウイルス除去技術においてVBPが固定化された担体表面の評価を行うために,表面力測定による表面キャラクタリゼーションの方法を開発した.
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[Publications] T.Antsuki, D.Sano, T.Omura: "Functional Metal-Binding Proteins by Metal-stimulated Bacteria for the Development of an Innovative Metal Removal Technology"3rd World Water Congress of International Water Association. (発売予定). (2002)
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[Publications] 佐野大輔, 長山恒紀, 大村達夫: "アフィニティークロマトグラフィによる活性汚泥中タンパク質からのVirus Binding Protein(VBP)の分離"土木学会第56回年次学術講演会講演集. 第7巻. 374-375 (2001)
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[Publications] 安附太郎, 佐野大輔, 大村達夫: "重金属親和性を有する活性汚泥中タンパク質の検索"土木学会第56回年次学術講演会講演集. 第7巻. 456-457 (2001)
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[Publications] Y.Nakai, K.Kurihara: "Photoinduced Long-Range Attraction between Spiropiran Monolayers Studied by Surface Forces Measurement,"Studies in Surface Science and Catalysis. Vol.132. 869-872 (2001)
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[Publications] K.Kurihara: "Nanostructuring of Liquids at the Solid-Liquid Interfaces"Progr. Colloid Polym. Sci. (in press). (2002)
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[Publications] 宮原隆、栗原和枝: "表面力測定による表面キャラクタリゼーション"日本接着学会誌. 第37巻. 36-41 (2001)
